いざという時のために!知っておきたい気道確保
防災防犯を教えて
先生、「気道確保」ってどういう意味ですか? 難しい言葉がたくさん書いてあって、よくわからないんです…
防災防犯の研究家
そうだね。「気道確保」は、簡単に言うと「息の通り道を開けてあげる」ことだよ。例えば、倒れて意識がない人や、喉に物が詰まってしまった人は、うまく呼吸ができなくなってしまうよね? そんな時に、息ができるようにしてあげることを「気道確保」と言うんだ。
防災防犯を教えて
息の通り道を開ける…なるほど。でも、どうやって開けるんですか?
防災防犯の研究家
やり方は色々あるんだけど、大きく分けて3つあるよ。まず、体を横向きにしたり、顎を持ち上げたりする方法。次に、専用の器具を使わずに手で喉を開く方法。そして、最後に、ストローみたいな管を口や鼻から入れて、直接、空気が通るようにする方法があるんだ。状況によって、どの方法を使うかが変わってくるんだよ。
気道確保とは。
災害や犯罪に備える上で大切な言葉に「気道確保」があります。これは、舌の付け根が沈んだり、空気の通り道に異物が詰まったり、喉が腫れたりすることで、空気が通りにくくなる、あるいは通らなくなる状態を指します。このような状態になった場合に、人の手で空気の通り道を再び開くことを「気道確保」と言います。
気道確保には、いくつかの方法があります。
一つ目は、意識がない人の体を横向きにしたり、楽な姿勢に変えてあげることで気道を確保する方法です。
二つ目は、道具を使わずに、手で下あごを持ち上げたり、頭を後ろに倒してあご先を上げる方法です。
三つ目は、空気の通り道を確保するための専用の道具を使う方法です。
これらの方法の中でも、特に確実な方法は、専用の管を気管に挿入することです。さらに、場合によっては、手術によって気道を確保する必要があることもあります。
気道確保の基礎知識
– 気道確保の基礎知識
気道確保とは、事故や病気などで呼吸が苦しくなった人の命を救うための、とても大切な処置です。
私たちの体の中では、常に呼吸が行われており、空気は鼻や口から喉を通って肺へと送られます。この空気の通り道を気道と呼びます。しかし、事故や病気によって、この気道が狭くなったり、塞がったりすることがあります。例えば、意識を失って舌が喉の奥に落ち込んでしまったり、食べ物が詰まったり、アレルギー反応で喉が腫れてしまうなどが考えられます。
気道が狭くなったり、塞がったりすると、肺に十分な空気が送られなくなり、体が酸素不足に陥ります。酸素は体のあらゆる場所で必要とされるため、不足すると意識を失ったり、最悪の場合、命を落としてしまう危険性もあります。
気道確保は、このような事態を防ぎ、再び肺に十分な空気を送り込むための処置です。気道確保の方法には、頭を後ろに傾けてあごを持ち上げる方法や、気道に詰まった異物を取り除く方法など、様々なものがあります。
気道閉塞の原因
呼吸ができなくなる状態、気道閉塞。命に関わるこの状態を引き起こす原因は、大きく分けて三つあります。
一つ目は「舌根沈下」と呼ばれるものです。これは、意識を失うことで舌の筋肉も弛緩し、その重みで舌が喉の奥に落ち込んでしまうことで起こります。気道が舌によって塞がれてしまうため、呼吸ができなくなってしまうのです。
二つ目は「気道異物」です。これは、食事中や会話中に、食べ物が誤って気管に入ってしまうことで起こります。特に、硬くて小さな食べ物は注意が必要です。また、小さなお子さんを持つ家庭では、おもちゃの部品などを誤って飲み込んでしまうケースも後を絶ちません。気道異物は、窒息の原因として非常に危険です。
三つ目は「喉頭浮腫」です。これは、アレルギー反応や炎症によって、喉頭と呼ばれる喉の奥の部分が腫れ上がってしまうことで起こります。喉頭が腫れることで気道が狭くなり、呼吸が困難になります。重症の場合、命を落とす危険性もあります。
このように、気道閉塞は様々な原因によって引き起こされます。日頃から原因を理解し、予防を心がけることが大切です。
原因 | 説明 | 備考 |
---|---|---|
舌根沈下 | 意識消失により舌の筋肉が弛緩し、舌が喉の奥に落ち込むことで気道を塞ぐ | |
気道異物 | 食べ物や異物が気管に入ってしまう | 特に硬くて小さいものは要注意 おもちゃの誤飲にも注意 |
喉頭浮腫 | アレルギー反応や炎症で喉頭が腫れ上がり、気道を狭くする | 重症化すると危険 |
気道確保の方法:体位変換
人が突然倒れて意識を失ってしまう、そんな場面に出くわしたら、あなたは落ち着いて行動できますか?いざという時のために、基本的な救命処置である「気道確保」の方法を覚えておきましょう。
気道確保とは、呼吸ができなくなっている状態から、空気を肺に通す道=気道=を確保することです。気道確保にはいくつかの方法がありますが、その中でも、特別な器具を使わずにできる方法として「体位変換」があります。
意識を失って倒れている人を、仰向けの状態のままにしておくと、舌の付け根の部分である舌根が沈み込み、気道を塞いでしまう「舌根沈下」が起きやすくなります。舌根沈下を起こすと呼吸が苦しくなり大変危険です。
そこで、「体位変換」によって体の向きを変え、気道を確保する必要があります。気道確保の方法として有効なのが「側臥位」です。これは、倒れている人を横向きに寝かせる体位のことで、気道を確保しやすくする効果があります。
救急車を呼んで、救急隊員に引き継ぐまでの間など、応急処置として「側臥位」は有効な方法です。いざという時のために、体の向きを変えるだけでできる気道確保の方法を覚えておきましょう。
気道確保の方法:用手的方法
呼吸が止まってしまった人を見つけた時、一刻も早く気道を確保することが重要です。気道とは、空気が肺まで届くための通路のことですが、意識を失うと、舌の付け根の部分が喉の奥に落ち込んでしまい、この気道を塞いでしまうことがあります。
気道確保には、専用の器具を用いる方法と、器具を使わずに手で行う方法の二つがあります。
ここでは、器具を使わない「用手的方法」について詳しく解説します。
用手的方法には、主に次の二つの方法があります。
一つ目は、「下顎挙上法」と呼ばれる方法です。
この方法は、片方の手の指を顎の先端に引っ掛けて持ち上げ、もう片方の手で額を押さえて頭を固定し、気道を開きます。
二つ目は、「頭部後屈顎先挙上法」と呼ばれる方法です。
この方法は、片方の手を額に当てて頭を後ろに傾け、同時に顎の先端をもう片方の手で持ち上げて気道を開きます。
これらの用手的方法は、医療従事者だけでなく、一般の方でも、適切な訓練を受けることで習得することができます。
いざという時のために、これらの方法を身につけておくことが大切です。
気道確保の方法:器具を用いる方法
呼吸ができなくなってしまった場合に、安全を確保した上で、気道確保を行うことは、救命処置において非常に重要です。気道確保には、頭を後ろに倒して顎を持ち上げる方法など、様々な方法がありますが、ここでは、より確実な気道確保のために用いられる、専用の器具を用いる方法について詳しく解説していきます。
まず、口から喉の奥に挿入し、舌を持ち上げることで気道を確保する器具として「エアウェイ」があります。エアウェイは、比較的簡単に使用できるため、救急隊員や医療従事者に広く用いられています。
次に、「コンビチューブ」という器具があります。これは、口から挿入し、気管まで届く管であるため、より確実な気道確保が可能です。ただし、コンビチューブは、使用に際して、ある程度の技術と知識を必要とするため、主に医療従事者が使用します。
さらに、「ラリンゲアルマスク」という器具もあります。ラリンゲアルマスクは、喉頭部に挿入することで気道を確保する器具で、気管挿管と比較して、患者さんへの負担が少ないという利点があります。
これらの器具の中でも、特に人工呼吸が必要な場合や、重症な呼吸困難の場合には、「気管挿管」という、気管に直接チューブを挿入する方法が最も確実な気道確保の方法とされています。気管挿管は、高度な技術と知識を必要とするため、医師や経験豊富な救急救命士によって行われます。
なお、状況によっては、「気管切開」や「輪状甲状靭帯穿刺・切開」といった外科的な気道確保が行われることもあります。これらの処置は、緊急事態において、命を救うために非常に重要な手段となります。
器具名 | 説明 | 使用場面 | 使用者 |
---|---|---|---|
エアウェイ | 口から喉に挿入し、舌を持ち上げることで気道を確保する器具 | 比較的簡単な気道確保が必要な場合 | 救急隊員、医療従事者など |
コンビチューブ | 口から挿入し、気管まで届く管 | より確実な気道確保が必要な場合 | 医療従事者 |
ラリンゲアルマスク | 喉頭部に挿入することで気道を確保する器具 | 気管挿管と比較して、患者への負担が少ない気道確保が必要な場合 | 医療従事者 |
気管挿管 | 気管に直接チューブを挿入する方法 | 人工呼吸が必要な場合や、重症な呼吸困難の場合 | 医師、経験豊富な救急救命士 |
気管切開、輪状甲状靭帯穿刺・切開 | 外科的な気道確保 | 緊急事態 | 医師 |
気道確保の重要性
– 気道の確保は命を守る行動呼吸困難に陥った人を助けるためには、まず「気道」を確保することが何よりも重要です。気道とは、鼻や口から肺へと空気が通る道のこと。この気道が何らかの原因で塞がれてしまうと、私たちの体は酸素を取り込めなくなり、生命の危機に瀕してしまいます。気道閉塞の原因は、食べ物が喉に詰まったり、嘔吐物が詰まったり、あるいは舌が喉の奥に落ち込んでしまうなど、状況はさまざまです。 大切なのは、一刻も早く気道を確保し、呼吸を再開させること。そのためには、正しい知識と技術を身につけておくことが重要になります。救急車が到着するまでの間、あるいは医療従事者に引き継ぐまでの間であっても、私たち一般市民が適切な処置を行うことで、尊い命を救える可能性は高まります。 具体的な方法としては、頭を後ろに傾け顎先を持ち上げる「頭部後屈顎先挙上法」や、気道閉塞の原因物質を取り除く「異物除去」などが挙げられます。これらの技術は、文章や写真だけで学ぶのは容易ではありません。そのため、消防署などが実施している救急法講習会に積極的に参加し、専門家から直接指導を受けることが重要です。 また、講習会で学んだ知識や技術は、定期的に復習することでより確実に身につけることができます。いざという時に慌てずに適切な行動をとれるよう、日頃から準備をしておくことが大切です。