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けが人へ医療

人工呼吸器使用中のリスク、圧外傷とは?

- 圧外傷の概要圧外傷とは、私たちの体の外側と内側の圧力の差が原因で起こる怪我のことをいいます。 普段はあまり意識しませんが、私たちの体は常に大気の圧力に囲まれています。そして、飛行機に乗ったり、ダイビングをしたりするなど、急激に周りの気圧が変わると、体の内側と外側の圧力のバランスが崩れ、体に負担がかかります。 このような圧力の変化によって引き起こされる怪我こそが、圧外傷なのです。圧外傷で最も身近な例として挙げられるのが、飛行機の離着陸時や、高い山に登った際に感じる耳の痛みや閉塞感です。これは、急激な気圧の変化に耳の中の圧力が追いつかず、鼓膜が内側か外側に引っ張られることで起こります。 また、ダイビング中に深く潜りすぎたり、急に浮上したりすると、耳抜きがうまくいかずに同様の症状が現れることがあります。さらに、鼻の奥が痛くなるのも圧外傷の症状の一つです。 圧外傷は、軽度の場合は自然に治ることが多いですが、症状が重い場合は、鼓膜の損傷や内耳の障害、さらには潜水病などの重篤な病気につながる可能性もあります。そのため、圧外傷を予防するためには、飛行機の離着陸時やダイビング中にはこまめな耳抜きや鼻抜きを行い、体の内側と外側の圧力を調整することが重要です。
感染症から守る

脅威の食中毒:溶血性尿毒症症候群を知っていますか?

食中毒と聞くと、吐き気や下痢といった症状を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。確かに、多くの場合、食中毒は比較的軽い症状で済むことが多いです。しかし、油断は禁物です。中には、命に関わるような重い合併症を引き起こす危険な食中毒も存在するのです。その一つが、今回ご紹介する「溶血性尿毒症症候群(HUS)」です。HUSは、腸管出血性大腸菌O157などの特定の細菌が作り出す毒素によって引き起こされます。この毒素は、体内に侵入すると、血液中の赤血球を破壊し、腎臓などの臓器に深刻なダメージを与えます。その結果、血便や血小板減少、腎機能障害といった深刻な症状が現れます。特に、抵抗力の弱い乳幼児や高齢者は重症化しやすく、最悪の場合、命を落としてしまうこともあります。HUSは決して他人事ではありません。私たちの身近なところに潜む危険な食中毒であることをしっかりと認識し、予防対策を徹底することが重要です。
感染症から守る

プリオン病とは?

- プリオンとはプリオンは、他の生物の遺伝物質に頼ることなく、自ら増殖し、病気を引き起こすことができる、特殊なタンパク質です。 通常、私たちは、はしかやおたふく風邪などの感染症は、ウイルスや細菌によって引き起こされると認識しています。 しかし、プリオンはこれらの病原体とは全く異なり、増殖に欠かせないDNAやRNAといった遺伝物質を持っていません。それにもかかわらず、プリオンはタンパク質だけで構成されながらも、他のタンパク質に影響を与え、自身と同じ構造へと変化させることで増殖していくという、驚くべき性質を持っています。プリオンは、私たちの体内に存在する正常なタンパク質が、ある特定の条件下で異常な立体構造に変化することで生じます。 この異常な構造を持つプリオンは、正常なタンパク質と接触すると、まるで型を取るかのように、自身の構造を複製し、異常なタンパク質へと変化させてしまいます。 この連鎖的な反応が続くことで、体内に異常なタンパク質が蓄積し、最終的には脳に損傷を与えるなどして、深刻な病気を引き起こすと考えられています。
けが人へ医療

圧挫症候群:長時間の圧迫がもたらす危険

- 圧挫症候群とは圧挫症候群は、地震などの災害時や事故に遭った際に、長時間、体の一部、特に腕や脚が重みで押しつぶされることで発症する危険な状態です。例えば、地震で倒壊した家屋や家具の下敷きになったり、交通事故で車に長時間挟まれたりすることで、この圧迫が発生します。長時間圧迫されると、筋肉組織が損傷し、体内に有害な物質が流れ出すことがあります。そして、その有害物質が血液中に流れ込むことで、心臓や腎臓などの臓器に悪影響を及ぼし、様々な合併症を引き起こす可能性があります。具体的な症状としては、腫れや痛み、感覚麻痺、壊死などが挙げられます。また、筋肉が壊死すると、ミオグロビンという毒性のある物質が血液中に流れ出し、急性腎不全を引き起こす可能性もあります。さらに、重症化すると、ショック状態に陥り、死に至るケースもあります。圧挫症候群は、発症後の迅速な処置が重要となります。そのため、日頃から防災意識を高め、適切な行動をとれるようにしておくことが大切です。