緊急時に注意!奇脈とその重要性

緊急時に注意!奇脈とその重要性

防災防犯を教えて

先生、「奇脈」って、吸う時に脈が弱くなるんですよね? 防災訓練で心臓マッサージの練習をした時に、脈拍を確認するって習ったんですけど、「奇脈」だと何か関係ありますか?

防災防犯の研究家

良い質問ですね!その通り、「奇脈」は息を吸う時に脈が弱くなる、あるいは触れにくくなる現象を指します。心臓マッサージが必要な状態では、心臓の働きが非常に弱っているか、全くない状態です。そのため、そもそも脈拍がほとんど触れられないことが多いですね。

防災防犯を教えて

なるほど。ということは、心臓マッサージが必要な状態では、「奇脈」があるかどうかは、あまり重要ではないということですか?

防災防犯の研究家

その通りです。心臓マッサージが必要な緊急事態では、「奇脈」の有無を判断するよりも、まず呼吸と脈拍の有無を素早く確認することが重要です。そして、もし呼吸や脈拍がなければ、ためらわずに心臓マッサージと人工呼吸などの救命処置を開始することが大切ですよ。

奇脈とは。

「防災・防犯」とは関係ありませんが、「奇脈」について説明します。「奇脈」とは、息を吸う時に、通常はあまり下がらない心臓の収縮期の血圧が、大きく下がり、脈が弱くなる現象のことです。これは、心臓を包む袋に水が溜まる病気でよく見られますが、肺に空気が漏れて肺が縮んでしまう病気や、心臓の筋肉が縮んでしまう病気、心臓の壁が厚くなってしまう病気、心臓の働きが悪くなる病気、息をするための器官の病気、心臓につながる太い血管が詰まる病気などでも見られることがあります。なぜこのようなことが起こるのかというと、主に二つの理由が考えられます。一つ目は、息を吸う時に、心臓の右心房から右心室に流れ込む血液の量が増え、大きくなった右心室が左心室の広がりを邪魔してしまうためです。二つ目は、息を吸う時に、肺の中の血管が広がり、肺から左心房に流れ込む血液の量が減ってしまうためです。

奇脈とは?

奇脈とは?

– 奇脈とは?聞き慣れない言葉かもしれませんが、「奇脈」は心臓の健康状態を把握する上で重要なサインです。健康な状態では、息を吸うと胸腔が広がり、心臓に戻る血液の量が一時的に減少します。すると、体は血圧を保とうとして、心臓をより強く収縮させます。そのため、通常は息を吸っても血圧は大きく変動しません。しかし、心臓に何らかの異常があると、このバランスが崩れます。例えば、心臓を包む袋に水が溜まる「心タンポナーデ」や、心臓を圧迫するような病気にかかると、心臓は十分に血液を取り込めなくなります。その結果、息を吸った際に心臓に戻る血液量がさらに減少し、血圧が大きく低下してしまうのです。これが奇脈です。具体的には、息を吸った時の収縮期血圧(心臓が収縮した時の血圧)の低下が10mmHg以上になると、奇脈と診断されます。奇脈は、脈拍が弱くなったり、場合によっては消失するように感じられることもあります。これは、息を吸った際に心臓のポンプ機能が低下し、血液を十分に送り出せなくなるために起こります。奇脈は、心臓の病気が隠れているサインである可能性があります。そのため、もしも奇脈のような症状を感じたら、速やかに医療機関を受診し、医師の診察を受けるようにしてください。

項目 内容
奇脈とは 息を吸った際に血圧が大きく低下する現象
原因 心臓の病気(心タンポナーデ、心臓を圧迫する病気など)により、心臓が十分な血液を取り込めなくなるため
診断基準 息を吸った時の収縮期血圧の低下が10mmHg以上
症状 脈拍が弱くなる、脈拍が消失するように感じられる
注意点 心臓の病気のサインである可能性があるため、速やかに医療機関を受診する必要がある

奇脈が現れる病気

奇脈が現れる病気

– 奇脈が現れる病気

奇脈とは、脈の強さが呼吸に合わせて強くなったり弱くなったりする状態を指します。これは、心臓や肺、血管など、様々な臓器に異常があるサインかもしれません。中には、命に関わる危険な病気が隠れていることもありますので、決して軽視してはいけません。

奇脈が顕著に現れる病気の一つに、心タンポナーデがあります。これは、心臓を包む膜(心膜)の中に血液や体液が溜まり、心臓を圧迫してしまう重篤な状態です。心臓が正常に拍動することができなくなり、死に至ることもあります。緊急処置が必要となるため、速やかに医療機関を受診しなければなりません。

また、肺が何らかの原因で縮んでしまう緊張性気胸でも、奇脈が現れることがあります。息苦しさや胸の痛みを伴うことが多く、重症化すると呼吸困難に陥る可能性もあります。さらに、心臓の筋肉に炎症が起こる収縮性心筋炎、心臓の壁が厚くなる左室肥大、心臓の機能が低下する心不全なども、奇脈を引き起こす病気として挙げられます。

奇脈は、これらの心臓や肺に関わる病気以外にも、呼吸器疾患や上大静脈閉塞症候群などでもみられることがあります。 上大静脈閉塞症候群は、心臓に戻る血液が詰まってしまう病気で、顔や首の腫れ、呼吸困難などを引き起こします。

このように、奇脈は様々な病気のサインとなるため、自己判断せずに、医療機関を受診し、適切な検査を受けるようにしましょう。

症状 考えられる病気 特徴・危険性
奇脈 心タンポナーデ 心臓を包む膜に血液や体液が溜まり、心臓を圧迫する。死に至る可能性があり、緊急処置が必要。
奇脈 緊張性気胸 肺が縮んでしまう。息苦しさや胸の痛みを伴い、重症化すると呼吸困難に陥る可能性も。
奇脈 収縮性心筋炎 心臓の筋肉に炎症が起こる。
奇脈 左室肥大 心臓の壁が厚くなる。
奇脈 心不全 心臓の機能が低下する。
奇脈 呼吸器疾患
奇脈 上大静脈閉塞症候群 心臓に戻る血液が詰まってしまう。顔や首の腫れ、呼吸困難などを引き起こす。

奇脈が起こるメカニズム

奇脈が起こるメカニズム

– 奇脈が起こるメカニズム

奇脈は、呼吸と連動して脈の強さが変化する現象を指します。そのメカニズムは複雑ですが、大きく分けて二つの要因が考えられます。

まず、呼吸と心臓の動きが密接に関係している点が挙げられます。息を吸うと、胸腔内圧が陰圧になり、心臓、特に右心室へより多くの血液が流れ込みます。通常であれば、右心室から肺へ、そして左心房へとスムーズに血液が送られますが、何らかの原因で右心室が異常に拡張してしまうと、左心室の拡張が制限されてしまいます。その結果、十分な血液を送り出せなくなり、血圧が大きく低下してしまうのです。

もう一つの要因は、肺の血管の動きにあります。息を吸うと、肺の血管が広がり、肺から左心房へ流れ込む血液量が減少します。健康な状態であれば、この変化はわずかですが、心臓に異常があると、この影響が大きくなり、奇脈として現れることがあります。

これらのメカニズムは、心臓を取り巻く膜に水が溜まる心タンポナーデや、心臓自体が拡張しにくくなる収縮性心筋炎など、心臓の動きが阻害される病気で特に顕著に現れます。

奇脈が起こるメカニズム

奇脈に気づいたら

奇脈に気づいたら

脈のリズムが乱れていて、普段通りの拍動ではない状態を「奇脈」と呼びます。日本語では「脈が飛ぶ」「脈がとぶ」といった表現が使われることもあります。
奇脈は、放置すると命に関わる病気が隠れている可能性もあるため、決して軽視できません。しかし、医療従事者ではない方が、自身や周囲の方の脈拍を診て、それが本当に治療が必要な奇脈かどうかを判断することは容易ではありません。
「もしかしたら脈がおかしいかも?」と感じたら、まずは落ち着いて、本当に脈が乱れているのかどうかを確認してみましょう。脈は、手首の親指側にある動脈で測ることができます。この部分を指で軽く押さえることで、脈拍を感じることができます。
そして、脈拍の状態に加えて、息苦しさや胸の痛みがあるかどうかも確認しましょう。
呼吸が苦しい、胸が痛いといった症状がある場合や、脈が明らかに乱れている場合は、すぐに医療機関を受診しましょう。自己判断で様子を見ずに、速やかに医療機関を受診することで、適切な診断と治療を受けることができます。早め早めの対応が、健康を守る上で非常に大切です。