知らないと危険!頸動脈洞症候群とは?
防災防犯を教えて
先生、『頸動脈洞症候群』って、一体どんな病気なんですか? 難しい言葉が多くて、よく理解できないんです。
防災防犯の研究家
そうだね。『頸動脈洞』という首の部分にある、血圧を感じるところが、刺激を受けると、 体が誤って危険信号だと判断してしまい、意識を失ったり、血圧が下がったりする病気なんだよ。
防災防犯を教えて
へえ、そうなんですね。でも、なんで首のところを触られただけで、そんなことになるんですか?
防災防犯の研究家
それはね、『迷走神経』という、体の色々な部分をコントロールしている神経が関係しているんだ。頸動脈洞が刺激されると、この迷走神経が過剰に働いてしまい、心臓の動きや血圧を必要以上に下げてしまうんだよ。 例えば、きついネクタイやハイネックの服で圧迫されたり、顔を急に冷水で洗ったりすることでも起こることがあるんだ。
頸動脈洞症候群とは。
「災害や犯罪に備える上で知っておきたい言葉に、『頸動脈洞症候群』があります。これは、首の部分にある頸動脈洞という、圧力を感知するところが刺激されたり、押さえつけられたりすることで、迷走神経が過剰に反応し、血液の巡りが悪くなって気を失ったりする病気のことです。血液の巡りが悪くなるタイプによって3つに分けられます。3秒以上心臓が止まってしまうものを心抑制型、心臓が収縮する時の血圧が50mmHg以上下がってしまうものを血圧低下型、両方の症状が出るものを混合型と言います。多くは心抑制型で、血圧低下型はあまり見られません。実際に気を失ってしまうのは5~20%程度で、50歳以上の男性で心臓の血管の病気や高血圧の持病がある人に多く見られます。」
頸動脈洞症候群とは何か
– 頸動脈洞症候群とは何か首の両側には、心臓から脳へ血液を送る太い血管である頸動脈が通っています。この頸動脈の分岐点付近には、頸動脈洞と呼ばれる重要な場所があります。頸動脈洞は、血管内の圧力を感知するセンサーの役割を担っており、血圧の調整に深く関わっています。
通常、血圧が上昇すると、頸動脈洞にあるセンサーがこの変化を感知し、脳に信号を送ります。すると、脳からの指令で心臓の動きが抑制され、血圧は正常な範囲に保たれます。しかし、頸動脈洞症候群では、この頸動脈洞が過敏になってしまい、少しの刺激や圧迫でも過剰に反応してしまう状態です。
例えば、ネクタイをきつく締めたり、髭を剃ったり、激しい運動をしたりすることで頸動脈洞が刺激されると、めまいやふらつき、冷や汗、吐き気などの症状が現きます。さらに、症状が進むと、意識を失ってしまうこともあります。このような症状が現れた場合、速やかに医療機関を受診する必要があります。
症状の種類と特徴
– 症状の種類と特徴
頸動脈洞症候群の症状は、大きく3つのタイプに分類されます。
最も多く見られるのは「心抑制型」と呼ばれるタイプです。このタイプでは、心臓の動きが一時的に停止し、3秒以上の心停止が起こるのが特徴です。 心停止が起こると、意識を失って突然倒れたり、失神したりすることがあります。
次に多いのは「血圧低下型」です。このタイプでは、急激な血圧の低下が見られます。 めまいやふらつきを感じたり、意識がもうろうとしたりする ことがあります。
最後に、「混合型」があります。これは、心抑制型と血圧低下型の両方の症状が現れるタイプです。 心停止と血圧低下が同時に起こるため、より重症化する可能性があります。
いずれのタイプも、頸動脈洞という首の部分への圧迫がきっかけとなって症状が現れます。 症状の現れ方には個人差があり、同じ人でも状況によって症状が異なる場合もあるため注意が必要です。
症状のタイプ | 特徴 |
---|---|
心抑制型 | – 心臓の動きが一時的に停止し、3秒以上の心停止 – 意識消失、突然倒れる、失神 |
血圧低下型 | – 急激な血圧低下 – めまい、ふらつき、意識もうろう |
混合型 | – 心抑制型と血圧低下型の両方の症状 – 心停止と血圧低下が同時 – 重症化する可能性 |
誰にでも起こる可能性は?
– 誰にでも起こる可能性は?頸動脈洞症候群は、年齢や性別に関係なく、誰にでも起こる可能性があります。しかし、統計的には50歳以上の男性に多く見られる傾向があります。特に、心臓の血管に問題を抱えている方、例えば冠動脈疾患や高血圧の持病がある方は、注意が必要です。ただし、頸動脈洞症候群と診断されても、全員が意識を失うほどの重篤な症状に見舞われるわけではありません。実際、意識消失などの症状が現れるのは、全体の5~20%程度と言われています。つまり、多くの人は、軽いめまいやふらつきを感じる程度で済むと考えられます。
項目 | 説明 |
---|---|
発症リスク | 誰でも起こる可能性あり (特に50歳以上の男性、心臓血管疾患の持病がある方は注意) |
症状 | 全員が重篤な症状になるわけではない – 意識消失などの症状:全体の5~20%程度 – 軽いためまい・ふらつき:大多数 |
日常生活での注意点
日常生活で何気なく行っている行動が、思わぬ体の不調につながる場合があります。その一つに、頸動脈洞症候群というものが挙げられます。これは、首の部分にある、頸動脈洞と呼ばれる重要な血管が集まる場所を圧迫してしまうことで起こる病気です。
では、どのような時に頸動脈洞を圧迫してしまうのでしょうか? 実は、普段の生活でのささいな動作が原因となることがあります。例えば、ビジネスマンに欠かせないネクタイや、おしゃれなシャツの襟元がきつすぎる場合、知らず知らずのうちに頸動脈洞を圧迫している可能性があります。また、朝慌てて顔を洗う際や、髭を剃る際に首を急に動かしたり、無理な体勢をとったりすることも、頸動脈洞症候群のきっかけになりかねません。
このような事態を防ぐためには、日頃から首周りを締め付けすぎない、ゆったりとした服装を心がけることが大切です。さらに、急な動作を避け、首をゆっくりと動かすことを意識しましょう。些細な心がけが、あなたの健康を守ることへとつながります。
原因 | 具体例 |
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頸動脈洞の圧迫 |
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まとめ
頸動脉洞症候群は、首の部分にある頸動脈洞という圧力を感じる場所に刺激が加わることで、めまいや意識消失などの症状を引き起こす病気です。
適切な知識と予防策を講じることで、重症化を防ぐことが期待できます。
頸動脈洞は、心臓から脳へ血液を送る頸動脈という太い血管の分岐部に位置し、血圧を調整する役割を担っています。
加齢に伴い、この頸動脈洞が過敏になることがあり、わずかな刺激でも症状が現れやすくなります。
具体的には、ネクタイやシャツの襟元をきつく締めたり、首を急に動かしたり、髭剃りなどで刺激したりすることで発症する可能性があります。
もし、めまいやふらつき、意識消失などの症状が現れた場合は、すぐに医療機関を受診してください。
自己判断はせず、専門医による適切な診断と治療を受けることが重要です。
頸動脈洞症候群は、日常生活での注意や工夫によって予防できる側面もあります。
日頃から、首元を締め付けすぎない服装を心がけたり、急な動作を避けたりするなどの予防策を意識しましょう。