
静かに忍び寄る脅威:肺血栓塞栓症
- 肺血栓塞栓症とは肺血栓塞栓症とは、肺の血管が詰まってしまう病気です。私たちの体には、心臓から送り出された血液を全身に送り、再び心臓に戻すための血管が張り巡らされています。動脈は心臓から全身へ血液を送り出す血管、静脈は全身から心臓へ血液を戻す血管です。肺血栓塞栓症の原因のほとんどは、足の静脈にできた血のかたまりです。この血のかたまりは「血栓」と呼ばれ、血栓ができてしまった状態を「血栓症」と言います。ふくらはぎの静脈などにできた血栓は、血液の流れに乗って心臓に戻り、心臓から肺へ送られます。そして、肺の血管を詰まらせてしまうのです。これが肺血栓塞栓症の主なメカニズムです。肺の血管が詰まると、血液は心臓に戻ることができなくなり、心臓に負担がかかります。また、肺で酸素を取り込むことができなくなるため、息苦しさや胸の痛みを感じます。肺血栓塞栓症は、重症化すると命に関わる病気です。そのため、早期発見・早期治療が重要となります。