息苦しさのサイン:努力呼吸とは?

息苦しさのサイン:努力呼吸とは?

防災防犯を教えて

先生、努力呼吸って、普段の呼吸とどう違うんですか?

防災防犯の研究家

いい質問だね!普段私たちが何気なくしている呼吸は『安静時呼吸』といって、横隔膜や肋骨の間の筋肉を使うだけで息をしているんだ。一方、努力呼吸は、もっと多くの筋肉を使う呼吸のことだよ。

防災防犯を教えて

多くの筋肉を使うって、具体的にはどこを使うんですか?

防災防犯の研究家

例えば、首の筋肉やお腹の筋肉も使うんだ。息を吸うのも吐くのも、より多くの力が必要になる呼吸ってことだね。病気などで呼吸が苦しい時に、頑張って息をしている状態だとイメージすると分かりやすいかもしれないね。

努力呼吸とは。

「防災や防犯に関係する言葉ではありませんが、『努力呼吸』について説明します。普段、私達が何も考えずにしている呼吸は『安静時呼吸』と言います。この呼吸では、横隔膜や外肋間筋といった呼吸をするための筋肉が縮んだり緩んだりすることで、自然と呼吸が行われています。この時、胸の中にある空間の圧力は、息を吐き切った時以外は、常に外の空気の圧力よりも低くなっています。一方、『努力呼吸』は、安静時呼吸とは違い、呼吸をするためにより多くの筋肉を使う呼吸のことです。息を吸う時には、胸鎖乳突筋といった、普段は呼吸に使わない筋肉も使って呼吸をしようとします。息を吐く時には、内肋間筋やお腹の筋肉を動かすことで、息を吐き出します。そのため、努力呼吸では、息を吐く時も含めて、胸の中にある空間の圧力が、常に外の空気の圧力よりも高くなります。このような呼吸は、血液中の酸素が極端に少なくなってしまった時や、喘息の時などに見られます。」

普段通りの呼吸と努力呼吸の違い

普段通りの呼吸と努力呼吸の違い

私たちは普段、特に意識することなく呼吸をしています。これは、横隔膜や肋間筋といった呼吸筋が自然と動いているからです。このような呼吸は、静かで楽に行われ、胸の中は常に一定の圧力よりも低い状態に保たれています。
しかし、激しい運動をした後や、病気などにより、息苦しさを感じることがあります。このような時には、体はより多くの酸素を取り込もうとして、普段使わない筋肉まで使って呼吸を始めます。これが努力呼吸です。
普段通りの呼吸では、息を吸うときには横隔膜が収縮し、息を吐くときには弛緩します。一方、努力呼吸では、横隔膜の動きに加えて、首や肩、胸、背中などの筋肉も動員されます。そのため、呼吸をするたびに、首や肩、胸、背中などが上下に大きく動くのが特徴です。
努力呼吸は、体が酸素不足に陥っているサインです。したがって、努力呼吸が続く場合には、無理をせずに速やかに医師の診察を受けるようにしましょう。

項目 普段の呼吸 努力呼吸
状態 リラックス時など 激しい運動後、病気など
呼吸筋 横隔膜、肋間筋 横隔膜、肋間筋、首、肩、胸、背中の筋肉
特徴 静かで楽、胸の中は一定圧力より低い 首や肩、胸、背中などが上下に大きく動く
酸素不足 なし あり

努力呼吸で見られる体の変化

努力呼吸で見られる体の変化

呼吸が困難な状態になると、普段は呼吸運動にそれほど関与しない体の部位まで、呼吸のために激しく動くようになります。これは、体が酸素を取り込もうと必死に働くためです。

例えば、息を吸う時に、首の筋肉や鎖骨の上あたりが緊張するのが目視できることがあります。これは、これらの筋肉を使って肋骨を持ち上げ、肺に空気をより多く取り込もうとしているためです。また、肋骨の間の筋肉も大きく収縮するため、肋骨と肋骨の間隔が広がり、肺の容積を広げようとします。

息を吐く時にも、通常よりも多くの筋肉が使われます。特に、お腹の筋肉は強く収縮し、横隔膜を押し上げて肺の中の空気を押し出そうとします。

このような状態では、呼吸の回数が増えたり、一回の呼吸が浅く速くなったりします。これは、体内の酸素濃度を維持しようと、体が必死に呼吸を繰り返しているためです。さらに、気道が狭くなっているために、呼吸時に「ヒューヒュー」「ゼーゼー」といった音が聞こえることもあります。これは、気道が狭くなっているため、空気が通りにくくなっているために起こります。

体の部位 呼吸困難時の動き 理由
首の筋肉、鎖骨の上あたり 緊張し、目視できるほど動く これらの筋肉を使って肋骨を持ち上げ、肺に空気をより多く取り込もうとするため
肋骨の間の筋肉 大きく収縮する 肋骨と肋骨の間隔を広がり、肺の容積を広げようとするため
お腹の筋肉 強く収縮する 横隔膜を押し上げて肺の中の空気を押し出そうとするため
呼吸回数 増加する 体内の酸素濃度を維持しようと、体が必死に呼吸を繰り返しているため
一回の呼吸 浅く速くなる 体内の酸素濃度を維持しようと、体が必死に呼吸を繰り返しているため
呼吸音 「ヒューヒュー」「ゼーゼー」といった音が聞こえる 気道が狭くなっているため、空気が通りにくくなっているため

努力呼吸は危険信号

努力呼吸は危険信号

– 努力呼吸は危険信号

「努力呼吸」とは、息苦しさを感じながら、普段よりも呼吸をするために力を必要とする状態を指します。息を吸ったり吐いたりするたびに、肩で息をするような様子や、肋骨の間がへこむような症状が見られることもあります。

このような状態は、私たちの体が酸素不足に陥っている危険信号です。普段通りの呼吸では十分な酸素を取り込むことができず、首や胸の筋肉など、本来呼吸に使うべきではない補助的な呼吸筋まで使って呼吸をしようと体が必死に働いている状態を示しています。

努力呼吸を引き起こす原因には、気管支喘息の重症化や肺炎、心不全など、命に関わる重篤な病気が隠れている可能性があります。

もし、自分自身や周りの人が息苦しそうにしていて、努力呼吸と思われる症状が見られた場合は、決して軽視せず、速やかに救急車を要請するなどして医療機関を受診することが重要です。ためらわずに、一刻も早く専門家の診察を受けてください。

努力呼吸への対処法

努力呼吸への対処法

「努力呼吸」とは、息をするためにいつも以上に力を必要とする状態を指し、呼吸困難のサインとして重要なものです。もし、ご自身や周りの方が息苦しそうにしていて、呼吸をするのに苦労している様子が見られたら、落ち着いて状況を判断することが大切です。

呼吸が速くなっている、肩を上下させて息をしている、顔色が悪い、唇が紫色になっている場合は、努力呼吸の可能性があります。

呼吸困難が激しい場合は、直ちに救急車を要請しましょう。

呼吸が少し速い、肩で息をしているなど、軽度の場合は、まず、楽な姿勢をとらせてあげてください。横になった状態よりも、椅子に座ったり、頭を高くしたりすることで呼吸がしやすくなることがあります。また、衣服を緩めてあげることも有効です。締め付けられる服装は、呼吸をさらに困難にする可能性があります。

そして、窓を開けるなどして、新鮮な空気を取り入れられるようにしてください。空気の流れをよくすることで、呼吸が楽になることがあります。

これらの応急処置を施しながら、速やかに医療機関への受診を検討してください。呼吸困難の原因は様々で、自己判断は危険です。医療従事者の指示に従い、適切な処置を受けるようにしましょう。