妊婦さんの仰臥位は要注意!
防災防犯を教えて
先生、『仰臥位低血圧症候群』って、仰向けになったら血圧が下がるってことでしょ? なんで仰向けになると血圧が下がるんですか?
防災防犯の研究家
良い質問ですね!仰向けになることが直接の原因ではありません。妊娠後期やお腹に大きな腫瘍がある場合、仰向けになると大きくなった子宮や腫瘍が体の中心を通っている大きな血管を圧迫してしまうんです。
防災防犯を教えて
血管が圧迫されると、どうなるんですか?
防災防犯の研究家
心臓に戻る血液の流れが悪くなって、心臓から送り出される血液の量も減ってしまいます。その結果、血圧が下がり、めまいや吐き気などの症状が出てしまうんですよ。
仰臥位低血圧症候群とは。
「防災・防犯」と直接の関係はありませんが、「仰臥位低血圧症候群」という言葉を説明します。
これは、簡単に言うと「仰向けになると血圧が低くなる症状」のことです。
特に、妊娠後期のお母さんや、お腹に大きな腫瘍がある人がなりやすいと言われています。
仰向けになると、大きくなった子宮や腫瘍が、背中側にある大きな血管を圧迫してしまいます。
すると、心臓に戻る血液の量が減ってしまい、その結果、血圧が下がってしまうのです。
この症状は、帝王切開のために腰に麻酔をかけた後によく見られます。
急に心臓がドキドキしたり、吐き気や冷や汗、顔が青白くなるといった症状が現れます。
もしこのような症状が出たら、すぐに体を横向きにしましょう。
そうすることで、心臓に血液が戻りやすくなり、症状はすぐに良くなります。
仰臥位低血圧症候群とは?
– 仰臥位低血圧症候群とは?妊娠後期、特に臨月を迎えた妊婦さんや、お腹に大きな腫瘍がある方に見られる、仰向けに寝ると血圧が一時的に低下してしまう症状があります。医学的には『仰臥位低血圧症候群』と呼ばれ、英語の頭文字をとって『SHS』と略されることもあります。なぜこのような症状が起こるのでしょうか?その原因は、大きくなった子宮や腫瘍が、身体の奥にある太い血管である下大静脈を圧迫してしまうことにあります。この下大静脈は、身体の下半身から心臓へ血液を戻す重要な役割を担っています。しかし、妊娠後期や大きな腫瘍がある状態では、子宮や腫瘍の重みでこの血管が圧迫されてしまい、スムーズに血液が流れなくなってしまいます。その結果、心臓に戻る血液の量が減少し、心臓から全身に送り出される血液の量も同時に減少してしまいます。すると、全身に十分な血液が循環しなくなり、めまいやふらつき、吐き気、冷や汗、意識消失といった症状が現れることがあります。これが、仰臥位低血圧症候群です。
症状の特徴
– 症状の特徴
仰臥位低血圧症候群は、その名の通り、妊娠中の方が仰向けに寝転がった際に、血圧が急激に低下してしまうことで、様々な症状が現れることを言います。
この症状の特徴は、突然かつ急激に症状が現れることです。激しい動悸に襲われたり、吐き気を催したり、酷い場合には嘔吐してしまうこともあります。また、冷や汗が止まらなかったり、顔色が青白くなってしまうこともあります。さらに症状が進むと、意識を失ってしまうこともあります。
これらの症状は、通常数分以内に現れ、妊婦さん自身も何が起こっているのか理解することが難しく、強い不安感に襲われてしまうケースが多く見られます。
症状 | 説明 |
---|---|
血圧低下 | 仰向けに寝転がると血圧が急激に低下する |
動悸 | 激しい動悸に襲われる |
吐き気・嘔吐 | 吐き気を催したり、嘔吐することがある |
冷や汗・顔面蒼白 | 冷や汗が止まらなかったり、顔色が青白くなる |
意識消失 | 症状が進むと、意識を失うこともある |
発現時間 | 通常数分以内に症状が現れる |
その他の症状 | 妊婦さん自身も何が起こっているのか理解することが難しく、強い不安感に襲われる |
帝王切開との関係
帝王切開手術は、お母さんや赤ちゃんの安全のために選択される場合がありますが、お母さんの体にとっては大きな負担をかける手術でもあります。帝王切開後に見られる症状の一つに、仰臥位低血圧症候群というものがあります。これは、あおむけに寝ているときに血圧が急激に低下してしまう症状です。
帝王切開手術では、通常、背中から麻酔を投与します。この麻酔の影響で、血管が広がりやすくなるため、血圧が低下しやすくなります。さらに、手術中は仰向けの状態を保たなければならないため、お腹の中の赤ちゃんが大きな血管を圧迫し、血液の流れが悪くなることも、血圧低下に拍車をかけます。
このような事態を防ぐために、医療現場では様々な対策が取られています。例えば、妊婦さんの体を少し左に傾けたり、クッションなどを使って右のお尻を少し高くしたりすることで、血管への圧迫を軽減しています。これらの対策によって、仰臥位低血圧症候群のリスクを減らし、安全な帝王切開手術の実施を目指しています。
帝王切開手術 | 仰臥位低血圧症候群 | 予防策 |
---|---|---|
母親と赤ちゃんの安全のために選択される場合があるが、母体への負担が大きい手術。 | あおむけに寝ているときに血圧が急激に低下する症状。帝王切開後のリスクの一つ。 | – 体を左に傾ける – 右のお尻を高くする |
麻酔の影響で血管が広がり、血圧が低下しやすくなる。 | 仰臥位により、赤ちゃんが血管を圧迫し、血流が悪化する。 | これらの対策により、血管への圧迫を軽減し、リスクを減らす。 |
予防と対処法
– 予防と対処法
妊娠後期、特に臨月になると、仰向けに寝るとお腹の大きな子宮が主要な血管を圧迫し、血液の流れが悪くなることがあります。その結果、めまいや立ちくらみ、吐き気、冷や汗、意識消失などの症状が現れることがあります。これが「仰臥位低血圧症候群」です。
この症状は、適切な予防と対処をすることで、ほとんどの場合、症状を軽くしたり、予防したりすることができます。
まず、妊娠後期に入ったら、仰向けで寝る時間を減らし、横向き、特に左側を下にして寝るように心がけましょう。心臓は身体の左側に位置しているため、左側を下にすることで、心臓への血液の流れがスムーズになり、症状の予防に繋がります。
もし、仰向けで寝ていて気分が悪くなった場合は、すぐに身体を横向きに変えましょう。横向きになることで、圧迫されていた血管への負担が軽減され、血圧が回復しやすくなります。
症状が重い場合や、不安を感じる場合は、一人で悩まずに、かかりつけの医師に相談するようにしましょう。医師の適切なアドバイスを受けることで、安心して妊娠期間を過ごすことができます。
症状 | 予防策 | 対処法 |
---|---|---|
めまい、立ちくらみ、吐き気、冷や汗、意識消失など(仰臥位低血圧症候群) | – 仰向けで寝る時間を減らす – 横向き(特に左側)で寝る |
– すぐに身体を横向きに変える – かかりつけの医師に相談 |
まとめ
妊娠後期になると、お腹が大きくなるにつれて、「仰臥位低血圧症候群」という症状が現れる場合があり、妊婦さん自身も、そして周りの家族も、症状についてよく知っておくことが大切です。
仰臥位低血圧症候群とは、仰向けに寝ると、大きくなった子宮が重要な血管を圧迫することで、血圧が低下し、めまいや吐き気、動悸、冷や汗などの症状が現れることを指します。この症状は、決して珍しいものではなく、多くの妊婦さんが経験する可能性があります。
症状を予防するためには、妊娠後期に入ったら、仰向けで寝ることを避け、横向き、特に左側を下にして寝るようにしましょう。横向きで寝ることで、子宮による血管の圧迫を軽減し、血流がスムーズになります。
万が一、仰臥位低血圧症候群の症状が出てしまった場合は、まず落ち着いて、楽な姿勢をとるようにしましょう。そして、周囲の人に助けを求め、症状が重い場合は、ためらわずに医療機関を受診してください。
項目 | 内容 |
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症状名 | 仰臥位低血圧症候群 |
症状発生のメカニズム | 仰向けに寝ることで、大きくなった子宮が重要な血管を圧迫し、血圧が低下する |
主な症状 | めまい、吐き気、動悸、冷や汗など |
予防策 | 妊娠後期は仰向けで寝ることを避け、横向き(特に左側)で寝る |
症状が出た場合の対処法 |
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