
身近に潜む危険!ホルマリンの正体
ツンとくる刺激臭で、誰もが一度は嗅いだことのあるあの独特な臭い。そう、ホルマリンです。理科室の人体模型や動物の標本を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。あのホルマリンは、実は「ホルムアルデヒド」という物質の水溶液のことを指します。ホルムアルデヒド自体は、常温では無色で、あのツンとくる刺激臭を持つ気体です。実は私たちの身の回りにも多く存在し、家具や建材などに使われる接着剤や塗料に含まれており、空気中に放出されています。そのため、日常生活で知らず知らずのうちにホルムアルデヒドを吸い込んでいる可能性があります。ホルムアルデヒドは、シックハウス症候群の原因物質の一つとしても知られています。目や鼻、喉などの粘膜を刺激し、涙や咳、鼻水などの症状を引き起こすことがあります。高濃度になると、吐き気や呼吸困難を引き起こすこともあり、注意が必要です。ホルマリンは、その強い殺菌・防腐作用から、生物標本の保存などに使用されてきました。しかし、人体への影響を考慮し、近年ではその使用が制限されつつあります。