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けが人へ医療

災害現場で役立つSTART法:迅速な救命 triage

- START法とはSTART法とは、「Simple Triage And Rapid Treatment」の頭文字をとった言葉で、日本語では「簡易評価と迅速処置」という意味です。災害現場など、多くの負傷者が発生し、限られた医療資源の中でより多くの命を救うために、負傷者の緊急度を迅速に判定する方法です。地震や台風など大きな災害が起こると、同時にたくさんの負傷者が発生します。病院は、このような事態にすぐに対応できない状況に陥る可能性があります。このような緊急時において、一刻も早く治療をしなければ命を落としてしまう重症の人を、見た目などである程度判断し、治療の順番を決めることが重要です。START法では、まず歩くことができるかどうかで、治療の緊急性の高いグループと低いグループに大きく分けます。歩けないと判断された人には、次に呼吸ができているか、脈はあるかなどを確認し、さらにグループを細かく分けていきます。そして、呼吸や脈の状態などから緊急度が高いと判断された人から治療を開始するという手順になります。START法は、限られた医療従事者でも、迅速かつ効率的に負傷者の緊急度を判断し、多くの命を救うために有効な方法と言えるでしょう。