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その他

人為災害:防ぎたい脅威と対策

- 人為災害とは人為災害とは、私たちの活動が原因となって発生する災害のことです。地震や台風などの自然災害とは異なり、人間の行為が引き金となって甚大な被害が発生します。自然災害と比較して、いつどこで発生するか予測することが難しく、ひとたび発生すると被害が急速に拡大する傾向にあります。私たちの社会は、産業が発展し、都市部に人口が集中することで、複雑化・高度化しています。それに伴い、人為災害のリスクも増加傾向にあります。例えば、工場で爆発事故が起きれば、周辺地域に甚大な被害をもたらします。化学物質が工場や輸送中に流出すれば、広範囲の環境汚染や健康被害を引き起こす可能性があります。多くの人が利用する鉄道や航空機などの交通機関で事故が発生すれば、多数の死傷者が出る大惨事になりかねません。また、新型コロナウイルス感染症のような感染症の世界的な流行も、人為災害の一つと言えるでしょう。このように、私たちの身の回りには、人為災害を引き起こす危険が潜んでいます。一人ひとりが人為災害に対する危機意識を持ち、予防対策を講じることが重要です。
けが人へ医療

見えない脅威:縦隔気腫とその対処法

- 胸部に空気が? 縦隔気腫とは縦隔気腫とは、呼吸によって肺に吸い込まれた空気が、本来あるべきでない胸腔内の縦隔という場所に漏れ出てしまう病気です。縦隔は、心臓や大動脈、大静脈といった太い血管、気管や食道など、生命維持に欠かせない重要な臓器が集まっている場所です。ここに空気が入り込むことで、様々な症状が現れることがあります。縦隔気腫は、胸のレントゲン写真やCT検査で偶然見つかることが多くあります。自覚症状がない場合も多いのですが、症状としては、胸の痛み、呼吸困難、声がれ、首や顔の腫れなどがみられることがあります。原因としては、肺の病気、例えば気管支喘息の悪化や肺炎、肺気腫などが挙げられます。また、激しい咳や嘔吐、重い物を持ち上げる動作など、急激な胸腔内圧の上昇がきっかけとなる場合もあります。交通事故などによる胸部への強い衝撃や医療行為中の合併症によって起こることもあります。多くの場合、縦隔気腫自体は命に関わる病気ではありません。安静にしていれば自然に治ることがほとんどです。しかし、原因や症状によっては、酸素吸入や胸腔ドレナージなどの治療が必要になることもあります。また、まれに、心臓や肺、食道などの臓器が圧迫されて、重篤な合併症を引き起こす可能性もあるため注意が必要です。気になる症状がある場合は、速やかに医療機関を受診しましょう。
けが人へ医療

緊急事態!縦隔偏位とその影響

私たちの胸の中央には、肋骨、胸骨、そして背骨の一部である胸椎によって守られた空間である胸郭が存在します。この胸郭の中には、生命維持に欠かせない心臓や肺などの重要な臓器が収められています。心臓と肺に挟まれた、胸郭の中央部分を縦隔と呼びます。縦隔には、心臓と肺以外にも、大動脈や肺動脈といった太い血管、気管や気管支といった空気の通り道、食道、リンパ節など、多くの重要な器官が存在しています。通常、左右の肺はほぼ同じ大きさで、縦隔を挟んで左右対称に位置しています。このバランスによって、縦隔は胸郭の中央に安定して存在することができます。しかし、肺や胸膜(肺を包む膜)に病気があると、このバランスが崩れ、縦隔が本来の位置からずれてしまうことがあります。この状態を縦隔偏位と呼びます。縦隔偏位を引き起こす病気には、気胸(肺に穴が開いて空気が漏れる病気)、胸水(胸の中に水が溜まる病気)、肺炎、肺がん、 pneumothorax などがあります。縦隔が大きく偏位すると、心臓や大血管、気管などが圧迫され、呼吸困難や血圧低下などの症状が現れることがあります。縦隔偏位は、胸部レントゲン写真やCT検査で確認することができます。
けが人へ医療

緊急時に役立つ!? ジェット換気とは

- ジェット換気の仕組みジェット換気は、自力で呼吸が難しい人を補助する人工呼吸法の一つで、ジェット流と呼ばれる、勢いのある空気の流れを用いた換気方法です。この方法では、一般的な人工呼吸とは違い、短時間に高圧の空気を気道に送り込むことで、迅速かつ効果的に肺に空気を取り込みます。ジェット換気では、まず気管に挿入した細い管を通して、高速のジェット気流を肺に送り込みます。この時、高速の空気の流れが周囲の空気を巻き込む「エントレインメント」と呼ばれる現象が起こり、肺の中に十分な量の空気が取り込まれます。その後、圧力が弱まるタイミングで自然に息が吐き出される仕組みになっています。従来の人工呼吸に比べて、ジェット換気は短時間での換気が可能なため、緊急性の高い状況や、胸部に損傷がある場合などにも用いられます。また、気管切開などの処置を行わずに、口や鼻から管を挿入するだけで行えるという利点もあります。しかし、ジェット換気は高度な技術を必要とするため、適切な知識と経験を持った医療従事者によって行われることが重要です。
火災への備え

街中の赤い守り神:消火栓を知ろう

火災が発生した際、一刻も早い消火活動が求められます。初期消火も重要ですが、大規模な火災の場合、消防隊による消火活動が不可欠になります。消防隊が迅速かつ効果的に消火活動を行うためには、「消火栓」の存在が欠かせません。消火栓は、街中の道路脇や建物周辺で見かける、赤い塗装が施された設備です。普段は目立たない存在ですが、火災時には消防隊にとって、まさに「頼もしい味方」となります。消火栓は水道管と直接つながっており、消防車が到着するまでの間、消防隊員は消火栓からホースを使って水を取り出し、消火活動を行います。消火栓は、火災の規模に関わらず、安定した水量を供給できるという利点があります。消防車は大量の水を積載していますが、大規模火災や長時間にわたる消火活動の場合、水が不足する可能性も考えられます。しかし、消火栓があれば、途切れることなく放水活動を継続することができます。このように、消火栓は、火災から私たちの命と財産を守る上で、非常に重要な役割を担っています。普段から消火栓の位置を確認しておくなど、火災への備えを万全にしておくことが大切です。
感染症から守る

警戒すべき感染症:重症急性呼吸器症候群(SARS)

- 重症急性呼吸器症候群とは重症急性呼吸器症候群(SARS)は、2002年から2003年にかけて世界中で流行した、新しいタイプの呼吸器感染症です。原因は、SARSコロナウイルスという、当時まで人に感染することが知られていなかった新しいコロナウイルスでした。SARSは、感染した人の咳やくしゃみなどによって空気中に飛び散ったウイルスを吸い込むことで感染します。主な症状としては、発熱、咳、息切れなどが挙げられます。多くの場合、これらの症状は風邪に似ていますが、重症化すると、肺炎を引き起こし、呼吸困難に陥ることもあります。SARSは、高い死亡率を示したことから、世界中に大きな衝撃を与え、新興感染症として世界的に注目を集めました。しかし、世界中の国々が協力して感染拡大防止対策に取り組んだ結果、2003年以降、新たな感染者は確認されていません。現在、SARSは終息したと考えられていますが、今後も、未知のウイルスによる新しい感染症が発生する可能性は否定できません。私たちは、日頃から手洗いやうがいを徹底するなど、感染症予防に努めるとともに、正確な情報に基づいて冷静に行動することが重要です。
感染症から守る

消毒のススメ:感染症から身を守る基礎知識

- 消毒とは何か?私たちは日常生活で、目に見えないたくさんの微生物に囲まれて生活しています。その中には、風邪やインフルエンザ、食中毒などを引き起こす、体に悪い影響を与える病原体も含まれています。消毒とは、身の回りの物や空間から、これらの病原体を除去したり、数を減らしたりして、私たちが病気にかかるリスクを減らすための作業です。病原体は、空気中に漂っていたり、ドアノブやテーブル、おもちゃなど、様々な物に付着しています。そして、これらの物に触れることで、私たちの手に病原体が付着し、その手で口や鼻、目を触ったり、食事をしたりすることで、病原体が体の中に入り込んでしまいます。消毒を行うことで、こうした病原体の付着を減らし、体内に侵入するのを防ぐ効果が期待できます。消毒には、アルコール消毒液を用いる方法や、熱湯を使って加熱殺菌する方法など、様々な方法があります。風邪やインフルエンザなどの感染症だけでなく、食中毒の予防にも消毒は有効です。特に、調理器具や食器などは、調理前や食事前にしっかりと消毒するようにしましょう。日頃からこまめな消毒を心がけ、健康的な生活を送りましょう。
その他

命に関わることもある重症急性膵炎

- 重症急性膵炎とは私たちの体の中にある、食べ物を消化するための液(膵液)と血糖値を調節するホルモンを作る臓器、膵臓。この膵臓に急性の炎症が起こり、出血や組織の壊死を引き起こす病気を急性膵炎と言います。急性膵炎の中でも、特に重症化したものが-重症急性膵炎-です。重症急性膵炎は、単に膵臓だけに留まらず、生命維持に重要な役割を担う他の臓器にも深刻な影響を及ぼします。例えば、呼吸を司る肺や、血液をろ過して老廃物を排泄する腎臓、代謝や解毒を行う肝臓などが、重症急性膵炎の影響を受ける可能性があります。これらの臓器が正常に機能しなくなることで、命に関わるような状態に陥ってしまう危険性もあるのです。さらに、重症急性膵炎は、重篤な感染症を併発するリスクも孕んでいます。例えば、膵臓に膿瘍(うみ)が溜まるなどして、体の抵抗力が弱っているところに、さらに細菌感染などが重なってしまうと、治療がより困難になる可能性があります。このように、重症急性膵炎は命に関わる危険性も秘めた病気であるため、早期発見と適切な治療が非常に重要になります。
その他

知っておきたい呼吸の危険:死腔様効果とは?

私たちは、生きていくために絶えず呼吸をしています。息を吸うことで体の中に酸素を取り込み、息を吐くことで体の中に溜まった二酸化炭素を排出しています。この一連の呼吸運動によって、体の中と外の空気の間でガス交換が行われ、生命活動に必要な酸素が体の隅々まで届けられているのです。しかし、病気や怪我など、様々な原因によってこのガス交換がうまくいかなくなることがあります。これを呼吸不全と呼びます。呼吸不全になると、体の中に十分な酸素を取り込めなくなり、同時に二酸化炭素をうまく排出できなくなります。その結果、息苦しさを感じたり、意識がもうろうとしたりするなど、様々な症状が現れます。呼吸不全を引き起こす原因は、肺炎や気管支喘息などの呼吸器疾患だけでなく、心臓病や糖尿病、また、事故による怪我など多岐に渡ります。原因が何であれ、呼吸不全は命に関わることもあるため、迅速な診断と適切な治療が必要となります。日頃から、呼吸器の健康に気を配り、呼吸不全の予防に努めることが大切です。
火災への備え

いざという時の備え!身近な「消火用水利」

火災は、私たちの生活に甚大な被害をもたらす恐ろしい災害です。ひとたび火の手が上がると、あっという間に燃え広がり、家屋や財産を飲み込んでいきます。火災発生時には、一刻も早い消火活動が被害を最小限に抑えるために重要となります。初期の段階でどれだけ迅速に消火活動を行えるかで、その後の被害状況は大きく変わってくるのです。火災と聞いてまず思い浮かぶのは、炎の勢いを弱め、鎮火するために欠かせない「水」の存在でしょう。消防車が現場に駆けつけ、ホースから放水する様子は、まさに火災と戦う象徴的な光景と言えるでしょう。水は、炎の熱を奪い、燃焼の継続を阻止するという重要な役割を担っています。また、燃えている物体に水をかけると、その表面を水で覆うことで、空気中の酸素と遮断し、燃焼を抑える効果もあります。このように、消火活動において水は必要不可欠な存在であり、十分な量の水を確保しておくことが極めて重要です。そのため、消火栓や防火水槽の位置を確認しておくなど、日頃からの備えが大切と言えるでしょう。
けが人へ医療

緊急事態における循環亢進:敗血症ショックへの理解

- 循環動態の基礎私たちは、心臓が絶えず血液を送り出すことで、生きていくために必要な酸素や栄養を体の隅々まで届けています。この血液循環の仕組み全体を循環動態と呼び、私たちの生命維持に欠かせないものです。循環動態を理解する上で重要な指標となるのが、心臓が1分間にどれだけの血液を送り出すかを示す「心拍出量」と、血管の縮み具合を表す「末梢血管抵抗」です。心臓が力強く収縮すると、一度に多くの血液を送り出すことができます。このため、心拍出量は増加します。一方、血管が収縮すると血液が流れにくくなるため、末梢血管抵抗は高くなります。逆に、血管が広がると血液は流れやすくなるため、末梢血管抵抗は低くなります。このように、心拍出量と末梢血管抵抗は、お互いに影響し合いながら循環動態を調節しています。このバランスが崩れると、血圧が変動したり、臓器への血液供給が滞ったりするなど、様々な体の不調につながる可能性があります。
けが人へ医療

持続的気道陽圧法:その役割と利点

- 持続的気道陽圧法とは持続的気道陽圧法(CPAP)は、呼吸に問題を抱える方を助けるための治療法です。睡眠中に呼吸が止まってしまう「睡眠時無呼吸症候群」の治療法として特に知られていますが、その他多くの呼吸器疾患にも効果があります。この治療法では、鼻に装着したマスクを通して、空気を送り込む機械を使用します。送風機は、常に一定の圧力で空気を送り込み続けることで、気道を広げ、呼吸を楽にする効果があります。睡眠時無呼吸症候群の患者さんは、睡眠中にのどの奥にある気道が狭くなったり、塞がってしまったりすることで、呼吸が苦しくなります。CPAPはこの気道が狭くなる、あるいは閉塞してしまうことを防ぎ、スムーズな呼吸を助ける役割を果たします。CPAPは、患者さん一人ひとりの症状に合わせて、適切な圧力で空気を送り込むことが重要です。そのため、医師の診断のもと、適切な圧力を設定した専用の機械を使用するようにしてください。
犯罪への備え

現代社会における情報セキュリティの重要性

- 情報セキュリティとは現代社会において、情報は人や企業にとって、お金や物と同じくらい大切な資産となっています。情報セキュリティとは、この大切な情報を様々な危険から守り、安全を確保するための取り組みです。私たちの身の回りには、パソコン、スマートフォン、タブレットなど、多くの情報機器があふれています。これらの機器は、私たちの生活や仕事をより便利で豊かなものにしてくれる一方で、危険と隣り合わせでもあります。なぜなら、機器には個人情報や企業秘密など、重要な情報が大量に蓄積されているからです。もしも、情報漏えいや改ざんといった問題が起きてしまったら、個人であれば金銭的な被害やプライバシーの侵害に遭う可能性があります。企業であれば、顧客からの信頼を失ったり、事業の継続が困難になるなど、大きな損害を被る可能性があります。情報セキュリティは、このような最悪の事態を防ぎ、安心して情報機器を使い続けるために、非常に重要です。具体的には、パスワードを複雑にする、怪しいメールを開封しない、セキュリティソフトを導入するなど、様々な対策を講じる必要があります。情報セキュリティに対する意識を高め、一人ひとりが適切な対策を実践することで、安全で安心な情報社会を実現していくことができるのです。
組織

災害時の頼れる存在「情報収集要員」

近年、地震や台風などの大規模災害が頻発しており、私たちの生活や安全を脅かしています。こうした大規模災害が発生した場合、最も大きな課題となるのが、被害状況の把握と被災者への支援です。広範囲にわたって甚大な被害が発生するため、被災地の状況を迅速かつ正確に把握することが非常に困難になります。道路の寸断や通信網の麻痺により、情報収集が遅れ、必要な支援物資や人員を適切な場所へ届けられないといった事態も発生します。このような事態を避けるためには、平時からの備えが重要となります。具体的には、自治体や関係機関による情報共有システムの構築や、災害発生時の情報伝達訓練の実施などが挙げられます。また、ドローンや人工衛星を活用した情報収集体制の強化も有効な手段と言えるでしょう。さらに、住民一人ひとりが防災意識を高め、日頃から災害への備えをしておくことも大切です。非常食や飲料水の備蓄、避難経路の確認など、いざという時に備えておくことが、被害の軽減や早期復旧につながります。
感染症から守る

消毒の基本:感染症から身を守る知識

- 消毒とは何か消毒とは、私達の身の回りにある物や場所に存在する、病気の原因となる微生物を、薬を使って殺したり、その数を減らしたりすることを指します。この処置を行う目的は、感染症を予防することです。私達の身の回りには、目には見えませんが、風邪やインフルエンザ、食中毒を引き起こす様々な病原体が潜んでいます。これらの病原体は、空気中を漂ったり、物や人の手に付着したりして、私たちに感染します。消毒は、これらの目に見えない脅威から身を守るための、とても大切な手段と言えるでしょう。具体的には、多くの人が触れる場所を消毒することで、感染のリスクを効果的に減らすことができます。例えば、ドアノブやテーブル、トイレの便座、子どもが遊ぶおもちゃなど、毎日触れる機会の多い場所を消毒することで、これらの場所に付着した病原体が、別の人へ移動することを防ぐことができます。特に、インフルエンザが流行する時期や、食中毒が心配な時期には、こまめな消毒を心がけることが大切です。 また、消毒には、使用する薬剤によって、効果が期待できる病原体の種類が異なるという点にも注意が必要です。そのため、消毒を行う際には、どのような病原体に対して効果がある薬剤なのか、確認してから使用することが大切です。
けが人へ医療

腹部外傷の診断に役立つ診断的腹腔洗浄

- 診断的腹腔洗浄とは?診断的腹腔洗浄は、事故などで腹部を強く打ったり、腹部を刃物で刺されたりするなど、腹部外傷を受けた患者さんを診察する際に、緊急手術が必要かどうかを判断するための検査方法です。お腹の中に血液や胃や腸の内容物などが漏れていないかを調べます。この検査は、大きく分けて二つの方法があります。一つは、お腹を小さく切開してカテーテルと呼ばれる細い管を腹腔内に挿入する方法です。もう一つは、お腹に針を刺してカテーテルを挿入する方法です。どちらの方法でも、カテーテルを通して温めた生理食塩水を腹腔内に注入します。そして、しばらく時間を置いた後、その液体を回収します。回収した液体の色や性状を調べます。もし、回収した液体に血液や胃や腸の内容物が混ざっていた場合、肝臓や脾臓などの腹部臓器の損傷が疑われ、緊急手術が必要となる可能性が高くなります。診断的腹腔洗浄は、腹部外傷の患者さんにとって重要な検査の一つですが、近年では、CT検査など他の検査方法の発達により、診断的腹腔洗浄が行われる頻度は減少傾向にあります。
犯罪への備え

住まいの安全を守る!鍵の基礎知識

私たちが日頃「鍵」と呼んでいるものは、厳密にいうと「錠」と「鍵」の二つから成り立っています。ドアに据え付けられている部分が「錠」であり、常に携帯している部分が「鍵」です。この鍵を錠に差し込み、回すことで、施錠と解錠を行うことができます。錠には、内部の構造や開閉方法によって様々な種類が存在します。例えば、一般的なギザギザした鍵を差し込むタイプのものは「シリンダー錠」と呼ばれています。シリンダー錠は、鍵のギザギザとシリンダー内部のピンが合致することで回転し、解錠されます。また、複数のピンを正しい位置に揃えて解錠する「ディスクシリンダー錠」も存在します。ディスクシリンダー錠は、シリンダー錠よりもピッキングに強いとされています。さらに、L字型の鍵を差し込む「ディンプル錠」は、鍵の表面にくぼみが付けられており、そのくぼみの深さによって解錠されます。ディンプル錠は、シリンダー錠やディスクシリンダー錠よりもさらにピッキングが難しいとされています。最近では、鍵穴がなく、カードやスマートフォンをかざすだけで解錠できる「電子錠」も普及してきています。電子錠は、鍵の紛失の心配がなく、セキュリティ面でも優れていることから、今後ますます普及していくと考えられます。
感染症から守る

食中毒を予防しよう!~知っておきたい基礎知識~

- 食中毒とは食中毒は、汚染された食べ物や飲み物を口にすることで、健康被害を引き起こす病気です。その原因は様々ですが、主に食べ物の中で増殖した微生物や、微生物が作り出す有害物質、また、農薬などの化学物質が体内に入ることで発症します。食中毒の代表的な症状として、吐き気や嘔吐、腹痛、下痢などが挙げられます。これらの症状は、食後数時間から数日後に現れることが多く、その程度は原因となる物質や摂取量によって異なります。軽い症状であれば、安静にしていれば自然に回復することもありますが、重症化すると脱水症状や意識障害を引き起こし、場合によっては命に関わることもあります。特に、乳幼児や高齢者、免疫力が低下している人は重症化しやすいため、注意が必要です。食中毒を予防するためには、食品の取り扱いには十分な注意が必要です。食材は新鮮なうちに、低温で保管し、調理する前にはしっかりと流水で洗浄することが大切です。また、加熱調理は十分に行い、食卓に並べるまでの時間もできる限り短くしましょう。さらに、調理器具は清潔に保ち、生ものと調理済みの食品を扱うまな板や包丁は分けて使用することで、二次汚染を防ぐことができます。
その他

暑夏の意味と対策

暦の上では6月になると夏が始まり、8月まで3か月間が夏に当たります。しかし、近年は残暑が厳しく、9月に入っても夏の暑さが続くことがあります。このような夏の暑さの厳しさは一般的に「暑夏」と呼ばれますが、気象庁ではどのように定義されているのでしょうか。気象庁では、6月から8月までの夏の期間の平均気温が、過去30年間の平均気温(平年値)と比べて高い場合を「暑夏」と定義しています。この「高い」は、3段階の表現(「低い」「平年並み」「高い」)のうちの一つであり、それぞれの発生確率は1/3となっています。つまり、「暑夏」は、平均して3年に1回の割合で起こる計算になります。ただし、「暑夏」の定義は、地域や観測地点によって異なる場合があります。また、「暑夏」だからといって、必ずしも猛暑日が続いたり、熱中症患者が急増したりするわけではありません。暑夏という言葉にとらわれず、毎日の天気予報や気温情報を確認し、適切な暑さ対策を行うことが重要です。
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食中毒を予防しよう!

- 食中毒とは食中毒は、食べ物に潜む目に見えない危険によって引き起こされる病気です。 具体的には、細菌やウイルス、寄生虫などが付着した食品や水を口にすることで、体の中に侵入し、様々な症状を引き起こします。代表的な症状としては、吐き気、下痢、腹痛など、消化器系に異変が現れることが多いです。 食中毒は、私たちの身近な場所、例えば家庭の食事や外食など、あらゆる場面で発生する可能性があります。 特に、気温の高い時期は、細菌が増殖しやすくなるため、注意が必要です。食中毒を予防するためには、食品の適切な保管、調理の際の加熱、手洗いの徹底など、日頃から衛生管理を心がけることが重要です。
その他

放射性物質から身を守る!除染の基礎知識

- 除染とは何か放射性物質は、目に見えず、においもしないため、私たちが気が付かないうちに、身体に付着したり、家の中に持ち込んでしまうことがあります。もし、原子力発電所などで事故が起こり、放射性物質が放出されてしまった場合、私たちの生活空間を安全に保つためには、この目に見えない物質を取り除く「除染」が必要になります。除染とは、放射性物質が付着した人や物を洗い流したり、拭き取ったりして、放射性物質を取り除く、あるいは減らす作業のことを指します。放射性物質は、空気中を漂っているものもあれば、水や土壌に混ざっているものもあります。ですから、除染は、対象となる場所や物、状況に応じて、様々な方法で行われます。例えば、身体に付着した放射性物質は、衣服を着替えること、髪や肌を丁寧に洗うことで除去できます。家の中に持ち込まれた可能性がある場合は、床や壁を水拭きしたり、掃除機をかけたりすることで、放射性物質の量を減らすことができます。また、農作物などに付着した放射性物質は、水で丁寧に洗浄したり、土壌の入れ替えを行うことで、安全性を確保します。除染は、放射線の影響から私たちを守るために非常に重要な作業ですが、その一方で、完全に放射性物質を取り除くことは容易ではありません。そのため、国や地方自治体は、放射線の量や物質の種類、場所の状況などを考慮し、適切な除染の方法を決定します。私たちも、正しい情報に基づいて、落ち着いて行動することが大切です。
けが人へ医療

食道閉鎖式エアウェイ:その仕組みと注意点

- 食道閉鎖式エアウェイとは食道閉鎖式エアウェイは、呼吸が困難な患者に対して、気管挿管を行うまでの間、一時的に酸素を供給するための器具です。気管挿管は、口から気管までチューブを挿入して気道を確保する処置ですが、状況によっては困難な場合があります。そのような場合に、この食道閉鎖式エアウェイが重要な役割を果たします。この器具は、先端に膨らませることができる風船(バルーン)が付いたチューブでできています。このチューブを食道に挿入し、バルーンを膨らませることで、食道からの空気の漏れを防ぎます。食道は、食べ物を口から胃に送るための管ですが、気管とは別になっています。食道閉鎖式エアウェイの特徴は、気管ではなく食道に挿入するという点にあります。チューブ側面には穴が開いており、そこから空気を送り込むことで、肺に酸素を届けます。ただし、食道閉鎖式エアウェイはあくまでも一時的な酸素供給を目的とした器具です。気管挿管が完了するまでの間、あるいは他の呼吸補助手段が可能になるまでの間、患者の呼吸をサポートするために使用されます。
その他

放射性物質から身を守る! 除染の基礎知識

近年、頻繁に耳にするようになった「除染」という言葉。これは、身の回りの物に付着した放射性物質を取り除き、安全な状態にするための取り組みを指します。原子力発電所の事故など、放射性物質が放出されるような事態が発生した場合、私たちの生活環境を守る上で非常に重要な役割を担います。除染の対象となるのは、土壌や建物、樹木、自動車など、私たちの身の回りにあるあらゆるものです。これらの物体に付着した放射性物質は、雨や風によって拡散したり、土壌に浸透したりして、私たちの生活環境を汚染する可能性があります。除染は、大きく分けて物理的な方法と化学的な方法の二つに分けられます。物理的な方法としては、高圧洗浄機で水洗いしたり、ブラシでこすり落とす方法などがあります。一方、化学的な方法としては、薬品を使って放射性物質を溶かし出したり、土壌中の放射性物質を吸着する薬剤を散布する方法などがあります。除染は、放射線被ばくのリスクを低減し、安全な生活環境を確保するために欠かせない対策です。しかし、除染には時間と費用がかかる上、環境への影響も懸念されます。そのため、状況に応じて最適な除染方法を選択し、効率的かつ安全に実施していくことが重要です。
けが人へ医療

命を守る!知っておきたいショックの知識

- ショックとはショックとは、生命の維持に欠かせない血液循環が悪化し、身体の組織や臓器に必要な酸素や栄養が行き渡らなくなる状態を指します。放置すると、臓器の機能不全に陥り、死に至ることもある危険な状態です。私たちの身体は、心臓のポンプ機能によって常に血液を循環させています。この血液は、酸素や栄養を全身の細胞に運び、同時に老廃物を回収するという重要な役割を担っています。 しかし、様々な原因で心臓の機能が低下したり、血管が拡張したり、血液量が減少したりすると、血液循環が悪化してしまいます。血液循環が悪くなると、身体は酸素不足に陥ります。初期症状としては、動悸や息切れ、冷や汗、顔面蒼白などが見られます。さらに悪化すると、意識がもうろうとしたり、脈拍が弱くなったり、尿量が減少したりします。 ショックの状態は一刻を争います。少しでも異常を感じたら、ためらわずに救急車を呼ぶことが大切です。