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犯罪への備え

油断大敵!無施錠のリスク

「ちょっとそこまで」のつもりが、大きな後悔に繋がるかもしれません。玄関のドアや窓など、鍵をかけずに放置しておくことを無施錠と言いますが、ほんの少しの時間だからと、鍵をかけずに外出してしまうことはないでしょうか?無施錠の状態は、犯罪者に「どうぞお入りください」と招いているようなものです。空き巣などの窃盗犯は、入念な下調べをして犯行に及ぶ場合もありますが、無施錠の住宅を見つけると、簡単に侵入できるため、格好の標的になりかねません。特に、マンションはオートロックだからと油断しがちですが、これは大きな間違いです。オートロックは、住民以外の人を完全にシャットアウトできるわけではありません。共犯者と一緒に入り口から侵入する、あるいは、住民の後ろにぴったりとついて入り込む「共連れ」といった手法で、簡単に侵入されてしまうケースも少なくありません。たった数分の外出でも、必ず鍵をかける習慣を身につけましょう。窓は、鍵だけでなく、補助錠を付けるなど、二重の対策を施すことが有効です。また、センサーライトを設置して、人の気配を察知できるようにしておくことも、犯罪抑止に繋がります。自身の安全を守るためにも、無施錠には十分注意しましょう。
その他

無気肺:呼吸が浅いときの危険性

- 無気肺とは無気肺は、肺の一部または全部が膨らまなくなる病気です。呼吸をする際、私達は普段意識していませんが、空気は気管を通って肺へと送られています。そして、肺の中で酸素と二酸化炭素の交換が行われ、私達は生きていくことができます。しかし、無気肺になると、肺に十分な空気が届かなくなってしまうのです。その原因は様々で、空気の通り道である気道が、痰や異物によって塞がってしまう場合や、肺の外側から腫瘍や胸水が圧迫することで起こる場合があります。健康な状態であれば、肺は常に空気を吸い込んで膨らんでいます。しかし、無気肺になるとこの肺の膨らみが十分に行われなくなり、呼吸が困難になります。さらに、肺で酸素と二酸化炭素の交換がうまくいかなくなるため、血液中の酸素濃度が低下してしまいます。その結果、息切れや動悸といった症状が現れるようになり、重症化すると意識を失ってしまうこともあります。無気肺は、肺炎や気管支喘息、肺塞栓症などの病気の合併症として起こることが多く、注意が必要です。もし、呼吸困難や息切れなどの症状が現れた場合は、速やかに医療機関を受診するようにしてください。
その他

ムスカリン様作用:有機リン中毒と関連深い作用

- ムスカリン様作用とは私たちの体には、自律神経系と呼ばれる、意識せずに体の機能を調節する神経系が存在します。自律神経系は、交感神経と副交感神経の二つで構成され、それぞれが opposing な作用を持つことで体の状態をバランス良く保っています。ムスカリン様作用は、このうち副交感神経の働きに関わる作用です。副交感神経は、神経伝達物質としてアセチルコリンを用い、体の安静時やリラックス時に優位になり、心拍数の低下や消化機能の促進など、休息と消化に関連する体の働きを調整します。この時、アセチルコリンが標的となる器官の細胞表面にあるムスカリン受容体というレセプターに結合することで、様々な反応を引き起こします。これがムスカリン様作用です。ムスカリン様作用は、心臓、血管、消化管、気管、瞳孔、膀胱など、体の様々な器官に影響を与えます。例えば、心臓に対しては心拍数を抑える作用、血管に対しては拡張させて血圧を下げる作用、消化管に対しては蠕動運動を促進して消化を助ける作用、気管に対しては収縮させて呼吸を抑制する作用などがあります。また、瞳孔を縮小させて眼圧を下げる作用もあります。ムスカリン様作用を人為的に引き起こす薬もあり、 緑内障治療薬、消化管機能改善薬、気管支喘息治療薬などとして医療現場で使用されています。しかし、ムスカリン様作用は体の多くの部分に作用するため、薬の使用により口の渇き、便秘、尿閉などの副作用が現れる可能性もあります。
けが人へ医療

脈がないのに心臓は動いている? 無脈性電気活動とは

- 無脈性電気活動 生存のために理解すべき心臓の緊急事態無脈性電気活動(PEA)という言葉は、医療関係者以外の方にはあまり馴染みがないかもしれません。しかしこれは、心臓が血液を送り出すという重要な役割を果たせなくなる、命に関わる深刻な状態です。つまり、心臓の電気信号は動いていても、心臓自体は効果的に拍動しておらず、血液を身体全体に循環させることができない状態を指します。PEAは、心筋梗塞や重度の出血、中毒など、様々な要因によって引き起こされます。心臓が正常に拍動しなくなるため、意識を失ったり、呼吸が止まったりするなど、生命の危機に直結する症状が現れます。PEAを疑う症状が現れた場合、一刻も早い対応が不可欠です。迷わず救急車を要請し、救急隊員に状況を正確に伝えましょう。医療現場では、PEAの原因を特定し、心臓を正常な状態に戻すための処置が行われます。PEAは決して他人事ではありません。日頃から、PEAに関する正しい知識を身につけておくことが、自分や周りの人の命を守ることに繋がります。
地震について

知られざる地震: 無感地震の謎

私たちは、「地震」と聞くと、地面が激しく揺れ、家屋が倒壊するような大きな被害を想像します。確かに、そのような地震は私たちの生活に大きな影響を与えます。しかし、実際には、私たちが感じる事のない、ごく小さな揺れも頻繁に発生しています。これが「無感地震」です。無感地震は、人が感じることはできませんが、「地震計」と呼ばれる高精度の観測機器によって、確実に捉えられています。地震計は、地面のわずかな揺れも敏感に感知し、記録し続けることができます。いわば、無感地震は、地震計だけが知る「隠れた地震」と言えるでしょう。無感地震は、私たちの生活に直接的な被害をもたらすことはほとんどありません。しかし、地下深くで起こるプレートの動きや断層の活動を理解する上で、重要な情報をもたらしてくれます。地震計の記録を分析することで、将来発生する可能性のある大地震の予測や、地震発生メカニズムの解明に役立てることができるのです。