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けが人へ医療

災害医療の三つのT:迅速な救命のために

- 災害医療における三つのTとは大規模な災害が発生すると、多数の負傷者が発生し、医療現場は極度の混乱に陥ります。このような状況下では、限られた医療資源と人員で、一人でも多くの命を救うためには、迅速かつ的確な判断と行動が求められます。そこで重要となるのが、「三つのT」と呼ばれる原則です。これは、災害医療の現場における行動の優先順位を示したもので、「Triage(トリアージ)」、「Transportation(患者搬送)」、「Treatment(緊急治療)」の頭文字を取っています。まず初めに、「トリアージ」を行います。これは、負傷者の重症度を迅速に判定し、治療の優先順位を決めることです。限られた医療資源を最も効果的に活用するために、重症度に応じて患者を分類し、治療の緊急性を判断します。次に、「患者搬送」です。トリアージの結果に基づき、重症者を適切な医療機関へ搬送します。この段階では、搬送手段の確保や搬送先の病院との連携が重要となります。最後に、「緊急治療」を行います。搬送前に現場でできる限りの応急処置を施し、救命率の向上を図ります。これらの三つのTは、いずれも重要なプロセスであり、それぞれの段階で適切な判断と行動をとることが、災害医療においては非常に重要となります。これらの原則を理解し、日頃から訓練しておくことで、災害時でも落ち着いて行動し、多くの命を救うことに繋がるでしょう。
水害について

霙:冬空からのサイン、雨と雪の狭間

冬の寒さが厳しくなると、空から白い粒が降ってくることがあります。それは、まるで綿毛のように軽やかに舞い降りる雪かもしれませんし、雪と雨が織りなす、一粒一粒が氷の粒でできた霙かもしれません。 霙は、冬特有の気象現象で、雨と雪の中間的な存在と言えます。 空から降ってくるときは雪のように真っ白で、ふわふわと柔らかな見た目をしていますが、実際に触れてみると、ひんやりとした冷たさが感じられ、水滴が付着していることもあります。これは、霙が上空の気温が低いところで雪として発生し、地上付近の気温が0度以上のところを通過する際に一度溶け、再び冷やされて凍るという過程を経るためです。そのため、雪と比べると硬く、地面に当たった時の感触も異なります。 時には、雪と霙が同時に降ってくることもあり、空から降る白い粒が織りなす景色は、冬の寒さをより一層感じさせ、幻想的な雰囲気を醸し出します。