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その他

都市型大気汚染「光化学スモッグ」とは?

光化学スモッグとは、工場や自動車などから排出される窒素酸化物や炭化水素といった物質が、太陽光線に含まれる紫外線と反応することで発生する大気汚染です。工場や自動車が主な発生源として知られていますが、近年では家庭用燃料の使用も原因の一つと考えられています。光化学スモッグは、風が弱く晴れた日に都市部で発生しやすく、特に気温が高く日差しが強い夏の時期に多く見られます。これは、太陽光線が強く、大気が安定しているため、大汚染物質が拡散しにくいことが原因です。光化学スモッグが発生すると、目がチカチカしたり、喉が痛くなったり、咳が出たりといった症状が現れます。また、ひどい場合には、頭痛、吐き気、呼吸困難を引き起こすこともあります。特に、呼吸器系や循環器系の疾患を持つ人や、お年寄り、子供は、健康への影響を受けやすいと言われていますので注意が必要です。光化学スモッグの発生を防ぐためには、発生源となる物質の排出量を減らすことが重要です。そのため、工場では排煙処理装置の設置や運転方法の見直し、自動車では排ガス規制の強化や環境に優しい車の利用などが進められています。私たち一人ひとりが、環境問題について考え、できることから取り組んでいく姿勢が大切です。
水害への備え

copy済 ゲリラ豪雨から身を守る!降水短時間予報のススメ

近年、局地的に発生する短時間強雨、いわゆる「ゲリラ豪雨」による被害が増加しています。ゲリラ豪雨は、その名の通り、突発的に発生し、短時間で猛烈な雨を降らせることから、予測が非常に困難です。いつ、どこで発生するか分からないため、日頃からの備えが重要となります。まず、気象情報に注意を払い、最新の情報をこまめに確認するようにしましょう。テレビやラジオ、インターネット、スマートフォンアプリなどを活用し、大雨や洪水に関する警報や注意報が出ていないか、常に確認することが大切です。特に、外出時には最新の気象情報を確認し、急な雨に備えましょう。また、自宅や職場周辺の危険箇所を把握しておくことも重要です。例えば、急な坂道や低い土地、河川の近くなどは、豪雨時に浸水したり、土砂災害が発生する可能性があります。ハザードマップなどを参考に、危険箇所を把握し、避難経路や避難場所を確認しておきましょう。ゲリラ豪雨は、いつ、どこで発生するかわからない脅威です。日頃から気象情報に注意し、適切な防災対策を講じることで、被害を最小限に抑えることができます。
水害への備え

高潮による脅威から街を守る!高潮堤の役割と重要性

- 高潮とは何か高潮とは、台風や発達した低気圧が私たちがいる地域に近づいてくる際に、海面が異常に上昇する現象を指します。この現象は、主に二つの力によって引き起こされます。一つ目は、気圧の変化によるものです。低気圧の中心部分は、周囲よりも気圧が低くなっています。この気圧の差によって、まるでストローで吸い上げられるように、海水面が上昇します。二つ目は、風の影響です。特に海岸に向かって強い風が吹き込む場合、海水は風によって陸地側に押し寄せられます。この時、海岸線に近いほど海水の量が増えるため、海面の上昇が顕著になります。高潮は、標高の低い海岸地域に深刻な被害をもたらす可能性があります。家や道路が浸水したり、建物が倒壊したりする危険性があります。また、高潮によって発生する高波は、さらに被害を拡大させる可能性があります。最悪の場合、人命に関わる事故に繋がることもあるため、高潮への備えは非常に重要です。
水害への備え

高齢者等の安全確保!「警戒レベル3高齢者等避難」とは?

近年、日本では急速な高齢化が進んでいます。それに伴い、これまで当然と考えられていた災害時の対応にも、新たな課題が浮き彫りになってきました。これまで、災害発生時の対応といえば、自分の身は自分で守る「自助」が基本でした。しかし、高齢化社会の到来によって、自力で避難することが難しい高齢者や障害者が増加しています。足腰が弱っていたり、持病を抱えていたりすることで、迅速な避難が困難な場合も少なくありません。このような状況を踏まえ、近年注目されているのが「高齢者等避難」という考え方です。これは、高齢者や障害者など、災害時に特別な配慮を必要とする人々が、安全かつ速やかに避難できるように、周囲の人々が積極的に支援するというものです。具体的には、災害発生時、近隣住民が協力して高齢者や障害者の自宅を訪問し、避難を assistance する、あるいは、日頃から地域で協力体制を築き、高齢者や障害者の避難を支援する体制を整えておくなどが考えられます。高齢化が進む中、災害から人々の命を守るためには、「高齢者等避難」の視点を地域全体に広げ、誰もが安心して暮らせる社会を築いていくことが重要です。
水害について

防災のキーワード「豪雨」を理解する

「豪雨」と聞くと、ただ激しい雨が降っている様子を思い浮かべるかもしれません。しかし、「豪雨」は単に「激しい雨」を意味する言葉ではありません。「豪雨」は、気象庁によって過去の雨による災害と結びつけて使われる特別な言葉なのです。例えば、「平成〇年豪雨」のように、甚大な被害をもたらした大雨災害の名前には「豪雨」という言葉が使われます。過去に起きた大雨災害を振り返り、教訓とするために、その災害を「豪雨」という言葉で記憶しているのです。また、「〇〇豪雨に匹敵する大雨」といった表現も耳にすることがあるでしょう。これは、過去の災害の規模を基準として、現在降っている、あるいはこれから降るであろう雨の危険性を伝える際に使われます。過去の「豪雨」災害と比較することで、より具体的に危険性を理解してもらうことができるのです。このように、「豪雨」という言葉が使われた場合は、過去の災害に匹敵するほどの危険が迫っていることを認識し、早めの警戒や避難などの行動に移すことが重要です。
水害について

防災の視点から考える豪雪への備え

- 豪雪とは何か豪雪とは、ただ雪がたくさん降るという現象を超えて、私たちの日常生活や社会全体に大きな影響を及ぼす災害を引き起こすほどの雪のことを指します。普段雪に慣れている地域でも、交通機関が麻痺したり、物流が滞って食料品や燃料の供給が難しくなったりするなど、私たちの生活に様々な支障がでてしまいます。また、雪の重みで家が倒壊したり、雪崩が発生して人命が失われるなど、豪雪は時に人命に関わる深刻な災害を引き起こすこともあります。気象庁では、過去の記録的な大雪現象を「昭和38年1月豪雪」や「平成18年豪雪」のように、具体的な年号を付けて呼称し、過去の豪雪災害の教訓を後世に伝えています。
水害について

洪水から身を守る!

- 洪水とは何か洪水とは、大量の雨や雪解け水などによって、普段は水が流れていない場所も含めて、陸地が水に覆われてしまう現象です。 河川など水の流れがある場所では、水位が上昇し、堤防を超えて水が溢れ出すことで洪水が発生します。堤防がない場所では、徐々に水位が上がり、周辺の土地が水に浸かっていきます。 また、河川の近くだけでなく、都市部では下水道などの排水能力を超える雨水が集中することで、道路や建物が浸水する都市型洪水も発生します。洪水は、私たちの生活に様々な被害をもたらします。 家屋や建物が浸水することで、家具や家電製品などが壊れてしまうだけでなく、床上浸水では泥の撤去や乾燥など、復旧に多くの時間と労力を要します。 また、道路が冠水することで交通網が麻痺し、物流が滞ったり、避難や救助活動が遅れるなどの影響も出ます。 さらに、浸水した地域では、電気やガス、水道などのライフラインが断たれ、生活に大きな支障をきたします。食料や飲料水の不足、衛生状態の悪化など、二次的な被害も懸念されます。洪水は、自然災害の中でも発生頻度が高く、私たちにとって身近な災害です。日頃から洪水ハザードマップなどを確認し、自分の住んでいる地域にどのような危険性があるのかを把握しておくことが大切です。
水害について

防災の基礎知識:痕跡高とは?

巨大な津波が押し寄せると、海岸沿いは一変し、その爪痕が残されます。その象徴的なものが「痕跡高」です。これは、津波が引いた後に、建物や木々、斜面などに残された様々な痕跡の高さを指します。津波が押し寄せると、土砂や瓦礫、海中の生物など、様々なものが巻き上げられ、内陸部まで運ばれます。これらの漂着物は、津波の力によって、建物や木々に打ち付けられ、まるで傷跡のように、その高さを示すのです。時には、建物の壁に残された土砂の跡や、樹皮が剥がれ落ちた部分が、津波のすさまじさを物語ります。また、痕跡高は、津波の規模や被害状況を把握する上で重要な手がかりとなります。痕跡高を調べることで、津波がどの程度の高さまで到達したのか、どの範囲に被害が及んだのかを推測することができます。この情報は、今後の防災対策や、より正確なハザードマップの作成に役立てられます。痕跡高は、過去の津波の脅威を後世に伝えるとともに、未来への教訓を与えてくれる、無言の語り部とも言えるでしょう。
水害について

火山灰から身を守る!降灰予報のススメ

- 火山灰の脅威火山噴火は、溶岩の噴出や高温の土石流の発生など、噴火口付近に甚大な被害をもたらすことは広く知られています。しかし、火山の影響はそれだけに留まりません。噴火に伴い空高く舞い上がる火山灰は、風に乗って広範囲に拡散し、私たちの生活に様々な影響を及ぼす可能性があります。火山灰は、マグマが粉砕されてできた非常に細かい粒子です。その大きさは火山灰の種類によって異なり、大きいものでは数ミリメートルに達することもありますが、中には数マイクロメートルしかないような微細なものも含まれています。肉眼ではただの灰のように見える火山灰ですが、拡大してみると、ガラスのような鋭利な形状をしていることが分かります。この微細で鋭利な火山灰が、私たちの健康や生活に様々な悪影響を及ぼす可能性があります。例えば、火山灰が目に入ると、角膜を傷つけ、痛みや視界不良を引き起こすことがあります。また、呼吸によって肺の奥深くまで入り込むと、気管支を刺激し、咳や呼吸困難を引き起こすことがあります。特に喘息などの呼吸器疾患を持つ人にとって、火山灰は深刻な健康被害をもたらす可能性があります。さらに、火山灰は農作物にも大きな被害をもたらします。農作物の葉に降り積もった火山灰は、光合成を阻害し、生育不良を引き起こすことがあります。また、火山灰が農作物の表面を覆ってしまうことで、呼吸ができなくなり、枯れてしまうこともあります。火山灰による農作物への被害は、農家の収入減のみならず、私たちの食料供給にも影響を与える可能性があります。このように、火山灰は私たちの健康や生活に様々な影響を及ぼす可能性があります。火山噴火のニュースを目にした際には、火山灰の危険性についても意識し、適切な対策を講じることが重要です。
水害について

降水確率を正しく理解して、急な雨に備えよう

- 降水確率ってどんなもの?天気予報でよく目にする「降水確率」。これは、ある地域で、ある時間帯に、雨が降るかどうかを確率で表したものです。例えば、「東京23区の明日の午前中の降水確率は30%」と発表されたとします。これは、東京23区のどこかで、明日の午前中に、少しでも雨が降る確率が30%あるという意味です。「え、じゃあ、東京23区全体に雨が降る確率では無いってこと?」そうなんです!降水確率は、ある地域全体で雨が降る確率を示しているわけではありません。天気予報では、広い地域を小さな区画に分けて、それぞれの区画で雨が降るか計算しています。そして、雨が降ると予想される区画の面積の割合が、降水確率として発表されるんです。つまり、降水確率40%というのは、対象地域全体で雨が降る確率が40%なのではなく、対象地域の一部の場所で雨が降る確率が40%であることを示しています。ただし、雨が降る場所や時間帯、雨の強さなどは、降水確率だけでは正確にはわかりません。ですから、天気予報で降水確率を確認したら、最新の気象情報も確認するように心がけましょう。
地震への備え

広域避難場所とは?役割と重要性を知ろう

- 広域避難場所とは広域避難場所とは、地震や津波、火山の噴火など、広範囲にわたる大きな災害が発生した際に、たくさんの人が安全を確保するために指定された場所のことです。広域避難場所は、学校や公園、公民館など、頑丈な建物や広い敷地を持つ場所が選ばれます。災害時、自宅が被災したり、周辺地域が危険な状態になったりした場合に、一時的に避難する場所として機能します。広域避難場所では、安全な場所の提供だけでなく、食料や水、毛布などの緊急物資の配布、怪我や病気に対する応急処置、被災状況や避難に関する情報の提供など、被災者を支援するための様々な活動が行われます。広域避難場所は、被災者の安全を守り、二次災害から守るための重要な役割を担っています。日頃から、自宅近くの広域避難場所を確認しておき、いざというときに備えておきましょう。
地震について

宏観異常現象:地震予知の謎

巨大地震は、私たちの社会に想像を絶する被害をもたらします。家屋が倒壊し、道路が寸断され、電気、ガス、水道といったライフラインも止まってしまいます。そのため、地震を事前に予測し、備えることは私たちが安全に暮らしていく上で極めて重要です。地震予知には、地殻変動や地磁気の変化、地下水の異常などを科学的に観測する方法が現在主流となっています。しかし、これらの方法だけでは、地震の発生を正確に予測することはいまだに難しいのが現状です。近年、注目を集めているのが「宏観異常現象」と呼ばれるものです。これは、地震発生前に動物の異常行動や、電磁波の異常、空の色や雲の形の変化など、科学的には説明が難しい現象を指します。過去の巨大地震の際にも、動物が落ち着きを失ったり、井戸の水位が変化したりといった現象が報告されています。これらの現象を科学的に解明し、地震予知に役立てようという研究も進められています。しかし、宏観異常現象は、必ずしも地震の前兆現象とは限らないという点に注意が必要です。大切なことは、日頃から地震への備えを怠らないことです。家具の固定や非常持ち出し袋の準備など、できることから始めましょう。
地震について

知られざる脅威: 極微小地震の謎

- 極微小地震とは極微小地震とは、地震の規模を示すマグニチュードが1よりも小さい、非常に規模の小さい地震のことです。マグニチュードは、地震のエネルギーの大きさを表す指標であり、数字が大きくなるほど、地震の規模も大きくなります。極微小地震は、このマグニチュードが1よりも小さいため、私たちの体では感じることはできません。普段の生活で、私たちが地震を意識することはほとんどありません。しかし、地球の内部では、絶えず小さな揺れが発生しており、極微小地震もその一つです。極微小地震は、断層と呼ばれる地下の岩盤のずれによって発生します。断層は、地球内部のプレート運動によって力が加わり、その力が限界に達したときに、ずれて地震を起こします。極微小地震は、規模が小さいため、大きな地震のような被害をもたらすことはありません。しかし、極微小地震は、地球内部の活動を知る上で、重要な手がかりとなります。地震学者は、極微小地震の発生場所や頻度を調べることによって、断層の活動状況や、地下の構造を把握することができます。これらの情報は、将来発生する可能性のある、大きな地震の予測に役立てられています。このように、極微小地震は、普段私たちが意識することはありませんが、地震のメカニズムや地球内部の活動を知る上で、とても重要な役割を担っています。地震学者たちは、日々、極微小地震の観測と研究に取り組むことで、地震による被害の軽減に貢献しています。
地震について

繰り返し発生する地震の謎:固有地震

地球内部でエネルギーが放出されることで、大地が揺れ動く現象、それが地震です。地震は私たち人類にとって、常に脅威であり続けてきました。地震の発生メカニズムには、いまだ多くの謎が残されていますが、近年、地震学者の間で注目を集めているのが「固有地震」という考え方です。「固有地震」とは、特定の地域において、ある一定の時間間隔と規模を伴って繰り返し発生する地震のことを指します。これは、まるで体内時計のように、地球内部の同じ場所で、一定のリズムで地震が発生することを意味しています。このことから、地震は単なる偶然の産物ではなく、ある種の規則性に基づいて発生している可能性が示唆されています。固有地震の研究は、地震発生の予測に新たな光をもたらすと期待されています。過去の発生パターンを分析することで、次に地震がいつ、どの程度の規模で発生するかを予測できる可能性があるからです。もちろん、地震発生メカニズムは複雑であり、固有地震だけで全てを説明できるわけではありません。しかし、地震の発生メカニズムの解明に一歩近づき、将来の地震発生予測に繋がる重要な研究と言えるでしょう。