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けが人へ医療

外傷初期診療の指針:JATEC™とは

- 日本で生まれた外傷診療ガイドライン日本では、交通事故や災害などで、予期せぬ怪我を負う場面は少なくありません。このような、命に関わる可能性のある怪我に対して、迅速かつ適切な処置を行うことは非常に重要です。そこで、日本の医療現場に合わせて独自に開発されたのが、「JATEC™」という外傷診療ガイドラインです。JATEC™は、「Japan Advanced Trauma Evaluation and Care」の略称で、日本語に訳すと「日本の高度外傷評価とケア」となります。これは、1960年代からアメリカで始まった国際的な外傷初期診療のガイドラインである「ATLS(advanced trauma life support)」を参考に、日本の医療現場の実情に合わせて作られました。JATEC™の特徴は、外傷を負った患者に対する初期診療において、医師が取るべき行動を具体的に示している点です。これにより、経験の浅い医師でも、一定水準以上の診療を提供することが可能になります。また、JATEC™はガイドラインだけでなく、医師や看護師などを対象とした教育コースも提供しており、外傷診療の質の向上に大きく貢献しています。このように、JATEC™は、日本の外傷医療において欠かせない存在となっています。