BWR

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発電のしくみ:沸騰水型原子炉

- 沸騰水型原子炉とは沸騰水型原子炉とは、文字通り原子炉の中で水を沸騰させて蒸気を発生させ、その力でタービンを回転させて発電する仕組みを持つ原子炉です。英語では「Boiling Water Reactor」と表記され、多くの場合「BWR」と略されます。 これはアメリカのゼネラル・エレクトリック社が開発した方式で、私たちが普段使用している水と同じ、軽水と呼ばれる水を用いることが特徴です。具体的には、原子炉の中で核分裂反応によって発生した熱を利用して水を沸騰させます。そして、そこで発生した蒸気を直接タービンに送り込み、タービンを回転させることで電気を生み出します。一見すると、燃料を燃焼させて水を沸騰させ、蒸気でタービンを回す火力発電所と仕組みが似ているように思えるかもしれません。しかし、沸騰水型原子炉は、熱源として原子力エネルギーを用いている点が大きく異なります。火力発電所は、石炭や石油などの化石燃料を燃焼させることで熱エネルギーを得ますが、沸騰水型原子炉はウランなどの核燃料の核分裂反応を利用します。このように、熱源の違いが、火力発電と原子力発電の大きな違いとなっています。
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BWR: 原子力発電の仕組み

- 沸騰水型原子炉BWRとは沸騰水型原子炉(BWR)は、原子力発電所で電気を作り出すために使われる原子炉の一種です。火力発電所が石炭や石油を燃やして熱エネルギーを得るのと同じように、BWRはウランの核分裂反応で生じる熱を利用して電気を作ります。 BWRは、世界で広く採用されている原子炉形式の一つであり、日本国内の原子力発電所でも多く採用されています。 BWRでは、原子炉圧力容器と呼ばれる頑丈な容器の中で核分裂反応が制御されています。この容器の中には、核燃料であるウラン燃料集合体と、水を減速材として使用するための純水が満たされています。核分裂反応によって発生した熱は、原子炉圧力容器内の水を直接沸騰させ、高温高圧の蒸気を発生させます。この蒸気はタービンと呼ばれる装置の羽根車を回し、発電機を駆動して電気を作り出します。 BWRの特徴の一つは、原子炉内で発生した蒸気を直接タービンに送る点にあります。これは、加圧水型原子炉 (PWR) のように蒸気発生器を介さないため、構造が比較的単純になるという利点があります。一方、タービンに放射性物質を含む蒸気が直接流れ込むため、放射線管理の面でより高度な技術が求められます。BWRは、火力発電と比べて二酸化炭素の排出量が少ないという点で環境負荷が低い一方、核燃料の処理や廃棄物の管理など、安全性確保のための課題も抱えています。原子力発電の利用については、安全性と環境負荷の両面から、今後も慎重な議論と技術開発が求められます。