その他 糖尿病の合併症:高浸透圧高血糖症候群
- 静かなる脅威高浸透圧高血糖症候群とは高浸透圧高血糖症候群は、糖尿病の合併症として発症する、命に関わる危険性もある病態です。糖尿病というと、血糖値が高くなることで、体内のエネルギー源であるブドウ糖がうまく利用されず、のどが渇いたり、尿の量が増えたりするというイメージが強いかもしれません。高浸透圧高血糖症候群では、血糖値が異常に高くなることで、血液の濃度が上昇します。これは、細胞内の水分が、濃度の高い血液中に移動してしまうために起こります。その結果、脱水症状を引き起こし、意識が朦朧としたり、最悪の場合、意識不明に陥ったりすることもあります。高浸透圧高血糖症候群は、糖尿病でよくみられるケトアシドーシス性昏睡と症状が似ています。どちらも高血糖を伴いますが、高浸透圧高血糖症候群では、ケトン体の産生が少ないという特徴があります。ケトン体は、ブドウ糖が利用できないときに、代わりにエネルギー源となる物質ですが、酸性の性質を持つため、体内で過剰に作られると、血液が酸性に傾くことがあります。高浸透圧高血糖症候群は、ケトン体の産生が少ないため、初期症状が軽い場合が多く、気づかずに放置してしまうケースも少なくありません。しかし、適切な治療を行わなければ、意識障害や脱水症状が進行し、死に至る可能性もあります。そのため、早期発見・早期治療が重要となります。
