高気圧

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変わりやすい春の天気と移動性高気圧

春の天気は気まぐれと言われますが、まさにその通りで、暖かい日差しに春の訪れを感じたと思えば、急に寒くなったり、強い風が吹き荒れたりと、一日の中でも変化が大きい季節です。これは、冬から夏へと季節が移り変わる際に、大気の状態が不安定になることが原因です。冬の間はシベリア大陸から冷たい空気を運んでくる西高東低の気圧配置が続きますが、春になると、この冬型の気圧配置が弱まり、太平洋高気圧から暖かい空気を運んでくる夏型の気圧配置へと徐々に変わっていきます。この移り変わりの時期には、移動性高気圧と低気圧が交互に日本付近を通過するようになり、この影響で天候が変わりやすくなるのです。移動性高気圧が来ると晴れの日が続きますが、低気圧が近づくと雲が増えて、雨となることもあります。また、低気圧が通過した後には、北から冷たい空気が流れ込み、気温が急に下がることがあります。このように、春の天気は変わりやすいので、服装選びや外出時の持ち物には注意が必要です。天気予報をよく確認し、急な天候の変化に対応できるように準備しておきましょう。
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潜水作業の危険:減圧症を理解する

- 減圧症とは減圧症は、潜水などの際に、高い水圧がかかる環境から低い水圧の環境へ急激に移った際に、体の中で起こる変化が原因で発症する病気です。深く水中にもぐればもぐるほど、私達の体は周囲の水圧の影響を大きく受けます。この時、私達の呼吸によって体内に取り込まれた空気中の窒素ガスは、高い水圧によって血液や体液に普段よりも多く溶け込んでいきます。この状態で、水中から水面に向かって急激に浮上すると、溶けていた窒素ガスは、圧力が低い環境になったことで、体内で気泡となってしまいます。これは、密閉された炭酸飲料水のボトルを開けた際に、一気に気泡が発生する現象と同じです。この気泡は、血管を詰まらせたり、神経を圧迫したりすることで、様々な体の不調を引き起こします。これが減圧症です。
水害について

夏の暑さをもたらす小笠原高気圧

「小笠原高気圧」という言葉を耳にしたことがありますか? その名の通り、小笠原諸島付近に中心を持つ高気圧のことを指します。しかし、小笠原高気圧は、単独で存在しているわけではありません。実際には、もっと大きな高気圧の一部なのです。その大きな高気圧とは「太平洋高気圧」です。太平洋高気圧は、熱帯地方で暖められて上昇した湿った空気が、上空で冷やされて下降することで生まれます。この空気の流れが巨大な高気圧を作り出すのです。そして、この太平洋高気圧の中でも、特に小笠原諸島付近に中心を持つものを「小笠原高気圧」と呼んで区別しているのです。小笠原高気圧は、日本の夏の天気と密接に関係しています。 この高気圧が勢力を強めると、日本列島は高気圧に覆われて、日差しが強くなり、気温が上昇します。いわゆる「夏の晴天」をもたらすのは、この小笠原高気圧の働きによるものなのです。
水害について

天気予報で見かける「気圧配置」ってなに?

天気予報で必ずといっていいほど耳にする「気圧配置」という言葉。なんとなくは分かっても、具体的にそれが何を意味し、天気とどう関係しているのか、説明できるでしょうか?今回は、天気予報を理解する上で欠かせない「気圧配置」について、詳しく解説していきます。まず「気圧」とは、空気の重さによって生じる圧力のことを指します。この空気の重さは、場所や時間によって常に変化しており、気圧の高い場所と低い場所が存在します。天気予報で目にする天気図は、この気圧の高低分布を視覚的に表したものです。天気図を見ると、同心円状に線が引かれているのが分かります。この線を「等圧線」と呼び、同じ気圧の場所を線で結んでいます。等圧線が密集しているところは気圧の変化が大きく、風が強くなる傾向があります。逆に、等圧線が広く間隔が空いているところは気圧の変化が小さく、穏やかな天気となることが多いです。気圧配置と天気の関係は深く、一般的に気圧の低い場所には雲が発生しやすく、雨や雪などの降水をもたらします。一方、気圧の高い場所は晴天をもたらすことが多いでしょう。天気予報では、この気圧配置の変化を分析することで、今後の天気の変化を予測しています。天気予報で「高気圧に覆われて」や「低気圧が接近」といった言葉を耳にすることがあるかと思います。これはまさに、気圧配置が天気と密接に関係していることを示す言葉です。天気予報をより深く理解するためにも、気圧配置に注目してみて下さい。
水害について

夏をもたらす太平洋高気圧

- 太平洋高気圧とは太平洋高気圧は、その名の通り広大な太平洋上にどっしりと腰を据けた、巨大な高気圧のことです。高気圧と聞くと、天気予報で耳にすることはあっても、具体的にどのようなものかイメージしづらいかもしれません。簡単に言うと、空気のかたまりが下降気流となって周囲に広がり、青空が広がる晴れをもたらす気圧配置のことを指します。私たちが毎年心待ちにする夏の風物詩、燦燦と太陽が降り注ぐ夏の青空。そして、その太陽の光を浴びてキラキラと輝く青い海での海水浴や、屋外で楽しむバーベキューなど、夏の楽しい思い出の多くは、この太平洋高気圧の影響によるものです。太平洋高気圧は、春頃から勢力を増し始め、夏にかけて最盛期を迎えます。この時期になると、日本の上空に張り出すように勢力を拡大し、日本列島に高温多湿な夏の気候をもたらします。私たちが夏の暑さの中で、冷たい飲み物やアイスクリームを恋しく思うのも、この太平洋高気圧の影響によるものと言えるでしょう。しかし、太平洋高気圧は恵みをもたらすだけではありません。時にはその影響が強すぎると、気温が異常に上昇し、熱中症のリスクが高まることもあります。また、雨をもたらす雲の発生を抑制してしまうため、日照りが続き、水不足を引き起こす可能性も孕んでいます。このように、太平洋高気圧は私たちの生活に大きく影響を与える存在です。