集中豪雨

水害について

夏の風物詩?夕立のメカニズムと注意点

夕立とは、夏の午後から夕方にかけて、太陽の熱で暖められた地面付近の湿った空気が上昇気流となって発生します。強い日差しによって地面が温められると、地面に近い空気も温められます。温められた空気は軽くなって上昇し、上空で冷やされると水蒸気が凝結して雲ができます。この雲が、入道雲とも呼ばれる積乱雲に発達すると、激しい雨を降らせるようになります。これが夕立です。夕立は、短時間で局地的に降るのが特徴です。積乱雲は、水平方向よりも垂直方向に大きく発達する雲であるため、狭い範囲に集中して雨を降らせます。また、積乱雲は短時間で発生し、消滅する雲であるため、夕立も長くは続きません。夕立が過ぎると、嘘のように晴れ上がり、涼しい風が吹き抜けることがあります。これは、夕立を降らせた積乱雲が消滅し、上空の冷たい空気が地上に流れ込んでくるためです。このような夕立後の爽やかな時間は、夏の風物詩として親しまれています。
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土石流から身を守る!

- 土石流とは土石流は、土砂災害の一つで、「山津波」とも呼ばれる恐ろしい自然現象です。山腹や谷底に積もった土砂が、集中豪雨や長雨などによって大量の水を含み、まるで液体のようになり、一気に低い場所へと流れ落ちる現象を指します。土石流は、時速数十キロメートルという非常に速い速度で流れ落ち、その破壊力はすさまじく、岩石や樹木、さらには家屋さえも巻き込みながら、下流へと押し寄せます。土石流が発生しやすい場所としては、山の斜面や谷底など、傾斜が急で、土砂が堆積しやすい場所が挙げられます。また、火山灰が堆積している場所も、土石流が発生しやすいため注意が必要です。土石流の発生時期は、梅雨や台風シーズンなど、大量の雨が降る時期に集中しています。特に、長雨が続いた後や、一度に大量の雨が降った場合には、土石流が発生する危険性が非常に高まります。土石流は、その発生が予測しにくく、発生した場合には避難することが非常に困難なため、日頃から土石流が発生しやすい場所を把握し、適切な防災対策を講じておくことが重要です。
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集中豪雨から身を守る!

近年、毎年のように耳にするようになった「集中豪雨」という言葉。天気予報でも耳にする機会が増え、もはや他人事とは思えない自然災害の一つになっています。集中豪雨とは、その名の通り、ごく限られた地域に、短時間に大量の雨が降る現象のことです。気象庁では、狭い範囲に1時間あたり50ミリ以上の、または数時間にわたって総雨量が100ミリを超えるような激しい雨と定義しています。これは、一般的なバケツで例えると、その深さがわずか1時間で5センチ以上、数時間後には数十センチにも達することを意味します。わずか数時間のうちに、これほどの量の水が一気に地上に降り注ぐため、各地に甚大な被害をもたらす危険性をはらんでいます。例えば、集中豪雨によって河川の水位が急上昇すると、堤防が決壊し、周辺の住宅や農地が浸水することがあります。また、山間部や傾斜地では、大量の雨水が地盤を緩ませることで、土砂崩れが発生し、家屋を押し流したり、道路を寸断したりすることもあります。近年、地球温暖化の影響で、大気の状態が不安定になり、集中豪雨が発生しやすくなっていると言われています。いつ、どこで発生するかわからないからこそ、日頃から集中豪雨への備えをしておくことが重要です。