
限局性腹膜炎:原因と治療法
- 腹膜炎の種類腹膜炎は、お腹の中の臓器を包む膜である腹膜に炎症が起こる病気です。腹膜は、胃や腸などの消化器官を衝撃から守ったり、臓器を正しい位置に保つ役割をしています。この腹膜に細菌感染などが起こると、炎症反応によって激しい腹痛や発熱などの症状が現れます。腹膜炎は、炎症が広がる範囲によって大きく二つに分けられます。一つは、お腹全体に広がる汎発性腹膜炎です。汎発性腹膜炎は、消化管に穴が開いてしまい、そこから腸内細菌などが腹腔内へ漏れることによって起こることが多く、緊急手術が必要となる場合が多い重篤な病気です。もう一つは、炎症が一部に限局する限局性腹膜炎です。限局性腹膜炎は、虫垂炎や大腸憩室炎などの炎症が周囲の腹膜に波及することによって起こります。限局性腹膜炎の場合も、放置すると汎発性腹膜炎に進行する可能性があり、早期の治療が重要です。どちらの腹膜炎も、早期発見・早期治療が非常に重要になります。激しい腹痛や発熱など、気になる症状があれば、早めに医療機関を受診しましょう。