
放射能の単位:ベクレルを知る
私たちの身の回りには、普段は意識することがないものの、微量の放射線を出す物質が存在します。目には見えませんが、この放射線を出す物質の能力のことを放射能と呼びます。放射能の強さを表す単位として、ベクレル(Bq)が用いられます。1ベクレルは「1秒間に1個の原子核が崩壊する」ことを意味し、これは放射性物質が1秒間に1回放射線を出す能力があることを示しています。例えば、100ベクレルの放射性物質があった場合、これは1秒間に100個の原子核が崩壊し、100個の放射線が放出されることを意味します。つまり、ベクレルの値が大きいほど、放射能が強く、多くの放射線を出す能力を持っていると言えるのです。放射線は、レントゲン検査など医療分野でも活用されていますが、大量に浴びると人体に影響を与える可能性があります。そのため、放射性物質を取り扱う際には、その放射能の強さを把握し、適切な安全対策を講じることが重要です。