
静かに進行する脅威:間質性肺炎について
- 間質性肺炎とは間質性肺炎は、肺の奥深くで静かに進行する病気です。 私たちの呼吸を支える肺は、空気を取り込む気管支と、その先でぶどうの房のように広がる肺胞で構成されています。 肺胞は、毛細血管と呼ばれる細い血管で覆われており、ここで血液中に酸素を取り込み、不要な二酸化炭素を排出する、ガス交換を行っています。間質性肺炎は、この肺胞と肺胞の周りの組織に炎症が起こり、傷ついてしまう病気です。 健康な肺では、肺胞は弾力があり、呼吸に合わせてスムーズに膨らんだり縮んだりしますが、炎症が続くと、肺胞の壁が厚く硬くなり、弾力を失ってしまいます。 これが肺線維化と呼ばれる状態で、まるで風船がしぼんで固くなってしまったように、肺が膨らみにくくなるため、呼吸が苦しくなってしまうのです。間質性肺炎は、初期の段階では自覚症状が現れにくく、気づかないうちに病気が進行してしまう場合もあります。 しかし、進行すると、息切れや咳などの症状が現れ、日常生活に支障をきたすようになります。 早期発見、早期治療が重要となるため、少しでも気になる症状があれば、医療機関を受診するようにしましょう。