
建物の倒壊とクラッシュ症候群
日本列島は、複数のプレートが複雑に重なり合う場所に位置しており、世界的に見ても地震活動が活発な地域です。そのため、いつどこで大地震が発生しても不思議ではありません。巨大地震が発生した場合、家屋の倒壊や損壊による被害が懸念されます。建物が倒壊すると、そこに住む人々が瓦礫の下敷きになり、命を落とす危険性があります。また、家屋の倒壊は、直接的な被害だけでなく、二次的な健康被害をもたらす可能性も孕んでいます。その代表的な例が、「クラッシュ症候群」と呼ばれる状態です。クラッシュ症候群とは、地震などによって倒壊した建物や家具の下敷きになり、長時間、身体が圧迫された状態が続くことで発症する症候群です。長時間圧迫された筋肉が壊死し、有害物質が血液中に流れ出すことで、腎臓などの臓器に障害を引き起こす可能性があります。地震は、いつ、どこで発生するかわかりません。日頃から地震への備えをしておくことが重要です。家具の固定や避難経路の確認、非常持ち出し袋の準備など、できることから始めましょう。