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災害時、本当に頼れる?電話輻輳の現実と対策

大きな災害が起こると、私たちは家族や友だちが無事かどうか、被害の状況はどうなっているかなど、いろいろなことを知るために電話を使いたくなります。しかし、多くの人が同時に電話をかけると、電話回線がパンク状態になり、なかなか電話がつながらなくなってしまうことがあります。これが「輻輳(ふくそう)」と呼ばれる現象です。普段は意識することなく使っている電話が、いざという時につながらないということは、被災した人たちだけでなく、助けが必要な人に手を差し伸べる側にとっても、とても困った問題です。実際に、過去に起きた大きな地震では、電話の輻輳が原因で、必要な情報の共有や救助の要請が遅れてしまい、被害が拡大してしまったというケースも報告されています。もしもの時に備え、普段から家族や親戚など、いざという時に連絡を取りたい相手と、電話以外の連絡手段を決めておくことが大切です。例えば、携帯電話のショートメッセージサービス(SMS)や、災害時情報伝達サービスなどを活用するのも有効な手段です。また、日頃から防災意識を高め、災害時の行動について家族や地域で話し合っておくことも重要です。
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身近にある電波の塔:携帯電話基地局の役割

- 街中でよく見かける、あの設備街を歩いていると、電柱やビルの屋上、マンションの壁面などで、四角い箱が集まったような設備を見かけることがありますよね。あの設備こそが、携帯電話基地局です。携帯電話基地局は、言わば、私たちの身近にある電波の塔です。普段何気なく使っている携帯電話やPHSといった、電波を使って音声やデータを送受信する無線通信端末と直接交信し、情報のやり取りを仲介する役割を担っています。基地局から送信された電波は、携帯電話などの端末に届き、逆に端末から送信された電波は基地局で受信されます。そして、基地局同士が電波で繋がることによって、広い範囲で通話やインターネット接続が可能になるのです。もし、この基地局が無ければ、私たちは携帯電話で通話したり、インターネットに接続したりすることができません。携帯電話基地局は、現代社会のコミュニケーションを支える重要なインフラストラクチャーと言えるでしょう。
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災害時の頼れる味方!移動系回線の基礎知識

- 移動系回線とは?移動系回線とは、電波を用いて音声やデータの送受信を行う通信網のことです。普段私たちが何気なく使っている携帯電話やスマートフォンはこの移動系回線を通じて、家族や友人との会話やインターネットを楽しんでいます。従来の固定電話は、電柱や建物に張り巡らせたケーブルを通じて通信を行っていましたが、移動系回線では電波を使うため、場所を選ばずに利用できるという大きなメリットがあります。この特徴は、災害時において特に重要となります。大地震や台風などの災害が発生すると、固定電話回線はケーブルの断線や停電の影響を受けやすく、通信が途絶えてしまうケースも少なくありません。一方、移動系回線は電波を用いるため、一部の基地局が被害を受けた場合でも、他の基地局がカバーすることで通信を確保できる可能性が高いのです。このように、移動系回線は災害時における重要なライフラインの一つとして、その役割がますます高まっています。
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MCA無線:災害時の頼もしい通信手段

- MCA無線とはMCA無線とは、「マルチチャンネルアクセス」を略した言葉で、800MHz帯の電波を利用した業務用の無線通信システムです。警察や消防などの緊急機関をはじめ、鉄道、電力などの社会インフラを支える企業で、主に業務連絡の手段として広く使われています。MCA無線の特徴は、一度に複数の人が話せる点にあります。これは、通話を希望する人がいる場合、システムが自動的に空いている電波(チャンネル)を探して接続する仕組みになっているためです。これにより、緊急時でも迅速な情報伝達が可能となり、多くの人々の安全確保に貢献しています。従来の無線システムと比べて、MCA無線は通信が安定しているというメリットもあります。これは、デジタル信号を用いているため、音声の途切れやノイズが少なく、クリアな音質で会話ができるためです。また、通話内容を暗号化することもできるので、情報の漏洩を防ぐという点でも優れています。このように、MCA無線は高い信頼性とセキュリティを兼ね備えた通信システムとして、様々な分野で活躍しています。特に、多くの人々の命を守る公共機関や、社会インフラを支える企業にとって、MCA無線は必要不可欠なインフラと言えるでしょう。
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私たちの生活を守るライフライン

- ライフラインとは私たちの暮らしは、様々なものが複雑に絡み合い成り立っています。その中でも、電気、ガス、水道、通信、交通などは、日々の生活や生命を維持するために欠かせないものです。これらを総称して「ライフライン」と呼びます。ライフラインは、まるで私たちの体に張り巡らされた血管のようなものです。電気がなければ、照明は灯さず、冷蔵庫も動きません。ガスが止まれば、温かい食事を作ることも、お風呂を沸かすこともできません。水道がなければ、飲み水はもちろん、トイレすら使うことができません。また、電話やインターネットなどの通信手段は、家族や友人との連絡、そして災害時などの緊急時の情報収集に役立ちます。鉄道やバスなどの交通網は、通勤や通学、そして物流を支え、社会全体を動かしています。このように、ライフラインは私たちの生活の基盤を支え、安全で快適な暮らしを保障する上で、非常に重要な役割を担っています。もしも、災害や事故などでこれらのライフラインが途絶えてしまったら、私たちの生活は大きな混乱に陥ってしまうでしょう。だからこそ私たちは、普段からライフラインの重要性を認識し、災害などに備え、ライフラインを守ることへの意識を高めていく必要があります。