
犯罪統計の基礎:送致人員とは?
犯罪統計は、私たちの暮らしの安全を守るために欠かせない羅針盤のようなものです。社会の安全状況を正確に把握し、効果的な犯罪対策を立てるために、様々なデータが収集・分析されています。犯罪統計の中でも特に重要な指標の一つが「送致人員」です。送致人員とは、犯罪の疑いがかけられ、警察によって検察官へ事件が送られた人の数を指します。この数字は、実際に犯罪がどれくらい起きているのか、その傾向や変化を把握する上で重要な手がかりとなります。送致人員が増加している場合は、犯罪が増加傾向にある、もしくは警察による取り締まりが強化されている可能性が考えられます。逆に、減少している場合は、犯罪が減少傾向にある、もしくは警察の捜査体制に変化があった可能性などを検討する必要があります。ただし、送致人員だけで犯罪の全体像を把握できるわけではありません。例えば、被害に遭っても警察に届け出ないケースも少なくありません。そのため、送致人員と合わせて、その他の犯罪統計や社会状況なども総合的に判断することが重要です。