
犯罪の現状を知る指標:送致件数とは?
ニュースや新聞などで「送致件数が増加」といった言葉を目にすることがあります。 「送致」とは、警察などの捜査機関が、事件の捜査を終えて、被疑者を検察庁へ送ったり、事件書類を送付したりすることを指します。 つまり、「送致件数が増加」とは、一定期間内に、警察が捜査を終えて検察庁に事件を送った件数が増えたことを意味します。では、なぜ送致件数が犯罪の指標となるのでしょうか?それは、送致件数が、一定期間内に発生し、捜査が行われた犯罪の件数を表しているからです。 送致件数が多いということは、それだけ多くの犯罪が捜査され、検察庁に送られたことを意味します。 逆に、送致件数が少ない場合は、犯罪発生件数が少なかった、あるいは捜査が進んでいないなどの可能性が考えられます。ただし、送致件数=犯罪発生件数ではありません。 送致されるためには、事件が捜査され、被疑者が特定される必要があります。 実際には、発生したにもかかわらず、捜査が難航したり、被疑者が特定できなかったりする事件も少なくありません。そのため、送致件数は、あくまでも犯罪の発生状況を把握するためのひとつの指標として捉える必要があります。