迷走神経反射

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知っておきたい迷走神経反射:過剰な防衛反応にご用心

- 迷走神経反射とは私たちの体には、自らを守るための巧妙な仕組みが備わっています。迷走神経反射もその一つで、外部からの強い刺激に対して、体がとっさに反応する現象です。迷走神経反射は、激しい痛みを感じた時や、精神的に大きなストレスを受けた時などに起こりやすくなります。また、トイレで強くいきんだり、咳が止まらなかったりする場合にも、体が反応して現れることがあります。これらの刺激は、迷走神経と呼ばれる、体中に張り巡らされた神経を通じて脳に伝えられます。迷走神経は、まるで体の隅々まで情報を届ける電線のような役割を果たしています。脳は、迷走神経から届いた情報をもとに、状況を判断し、体に指示を出します。例えば、危険を感じて強いストレスにさらされた時、脳は体への負担を減らすために、心臓の働きを一時的に弱めたり、血管を広げて血圧を下げたりします。その結果、脈が遅くなったり、意識がぼーっとしたり、場合によっては失神してしまうこともあります。このように、迷走神経反射は、過剰なストレスから体を守るための、いわば緊急回避システムのようなものと言えるでしょう。ただし、頻繁に起こる場合は、何らかの病気が隠されている可能性もあります。気になる症状がある場合は、自己判断せずに、医療機関を受診するようにしてください。