負傷者

けが人へ医療

災害医療のジレンマ:オーバートリアージとは?

- 災害医療におけるトリアージ大規模な地震や広範囲に被害をもたらすような事故が発生すると、負傷者の数が病院や診療所の対応能力をはるかに超えてしまうことがあります。このような、医療現場が極度の緊張状態におかれる状況において、限られた医療スタッフや医薬品、資材を最大限に活用し、一人でも多くの命を救うためには、的確な状況判断と迅速な行動が求められます。この、極めて重要かつ困難な役割を担うのがトリアージです。トリアージとは、刻一刻と変化する状況の中で、負傷者の容態の緊急度に応じて治療の優先順位を決定するプロセスを指します。トリアージは、ただ単に負傷の程度だけで判断するのではなく、現場の状況、負傷者の数、そして利用可能な医療資源などを総合的に考慮しながら、冷静かつ的確に判断を下していく必要があり、非常に高度な知識と技術、そして冷静さを求められます。 そのため、トリアージは、災害医療において非常に重要な役割を担っていると言えるでしょう。
けが人へ医療

災害時の対応:軽症者「walking wounded」とは

大きな地震などの災害が起こると、多くの人が被害に遭い、怪我をして病院へ運ばれる人が増えます。病院では、限られた薬や道具、医者や看護師で多くの人の治療をしなければなりません。このような時、怪我の程度に応じて治療の順番を決める「トリアージ」が行われます。このトリアージで、怪我の程度が軽く、自分で歩いて病院まで来れる人を「walking wounded」と呼びます。walking woundedは、命に関わるような怪我ではありませんが、骨折や切り傷、打撲など、適切な処置が必要な場合があります。しかし、大規模災害時には、walking woundedは、自分で移動できる能力があるため、他の重症患者に比べて治療の優先順位は低くなります。そのため、医療機関の負担を減らすために、walking woundedは、可能な限り、自分で応急処置を行う、または、医療機関以外からの支援を受けるなどの対応が必要となります。災害に備えて、応急処置の方法を学んでおくこと、自宅に救急箱を用意しておくことは、walking woundedとして、自分自身の安全を守るために非常に大切です。
地震について

阪神・淡路大震災から学ぶ教訓

1995年1月17日午前5時46分、兵庫県南部を震源とするマグニチュード7.3の巨大地震が発生しました。後に「阪神・淡路大震災」と名付けられるこの地震は、神戸市や淡路島を中心に甚大な被害をもたらし、死者6,434名、負傷者43,792名という、戦後日本で最大の被害を出した都市直下型地震として、私たちの歴史に深く刻まれました。揺れは僅か20秒ほどでしたが、その衝撃は私たちの想像を遥かに超えるものでした。高速道路はまるで積み木のように崩れ落ち、建物は一瞬で瓦礫の山と化しました。火災も各地で発生し、街全体が炎に包まれるという悲惨な状況も広がりました。この未曾有の大災害は、地震の恐ろしさを改めて私たちに突きつけるとともに、災害に対する日頃の備えの大切さを強く認識させてくれました。同時に、地域住民同士の助け合いや、ボランティア活動の重要性など、多くの教訓も残しました。阪神・淡路大震災の経験と教訓を未来へ語り継ぎ、安全な社会を築いていくことが、私たちに課せられた使命と言えるでしょう。