
薬物との付き合い方:禁断症状を知っていますか?
私たちは日々、様々な体の不調を感じながら生活しています。多くの人は、こうした不調を和らげるために、病院で医師に相談し、薬を処方してもらうでしょう。睡眠薬や抗不安薬、鎮痛薬などは、医師の指示に従って正しく服用すれば、私たちの生活をより快適なものにしてくれます。しかし、これらの薬は、長期間にわたって使用し続けることで、身体が薬に慣れてしまい、薬の効果が薄れていくことがあります。さらに、服用を急にやめてしまうと、頭痛や吐き気、発汗、震えといった身体的な不調が現れることがあります。また、不安感やイライラ、不眠、集中力の低下といった精神的な不調が現れることもあります。これらの症状は、まるで本来の自分に戻ろうとするかのような体の反応であり、「禁断症状」と呼ばれています。禁断症状は、麻薬や覚醒剤といった違法薬物で起こるイメージが強いかもしれません。しかし実際には、医師に処方された薬であっても、長期間の使用や、自己判断で急に服用をやめてしまうことで、誰でも経験する可能性があります。禁断症状は、決して珍しいものではありません。大切なのは、医師の指示に従って薬を服用すること、そして、自己判断で服用をやめたり、量を変えたりしないことです。少しでも不安を感じたら、医師や薬剤師に相談するようにしましょう。