
肺の柔軟性を示す「肺コンプライアンス」
- 肺コンプライアンスとは私たちは、普段意識することなく呼吸をしていますが、この呼吸によって肺は膨らんだり縮んだりして、空気を取り入れたり、吐き出したりしています。この時、肺がどれくらいスムーズに膨らむことができるのかを示す指標が、肺コンプライアンスです。肺コンプライアンスは、肺の柔らかさを表す数値と例えることができます。 数値が大きいほど、肺は柔らかく、少ない力で大きく膨らみます。 風船に例えると、少しの息を吹き込むだけで、大きく膨らむ状態です。反対に、数値が小さい場合は、肺が硬くなっており、膨らみにくくなっていることを示します。これは、風船でいうと、ゴムが硬くなってしまい、同じ力で膨らませようとしても、なかなか大きくならない状態をイメージすると分かりやすいでしょう。肺コンプライアンスは、呼吸のしやすさに大きく関係しています。そのため、肺の病気などによって肺コンプライアンスが低下すると、息苦しさを感じたり、呼吸をするためにより多くのエネルギーを必要とするようになります。