緊急事態応急対策拠点施設

組織

原子力防災センター:いざという時のための備え

- 原子力防災センターとは原子力防災センターは、原子力発電所で事故が発生し、放射性物質が漏れ出すような重大な事態となった際に、混乱を避けて迅速かつ的確に事故対応を行うための司令塔となる施設です。1999年に茨城県東海村で発生したJCO臨界事故では、関係機関の情報共有や連携が不足していたために、住民への避難指示が遅れるなど、初動対応に課題が残りました。この事故の教訓を踏まえ、二度と同じ過ちを繰り返さないために、国や地方自治体、原子力事業者、研究機関、専門家など、様々な関係者が一堂に会し、連携を強化できる拠点として原子力防災センターが設置されました。原子力防災センターは、「オフサイトセンター」や「緊急事態応急対策拠点施設」とも呼ばれています。原子力発電所などの現場から離れた場所に設置されていることから「オフサイト」と呼ばれ、事故発生時には関係者がここに集結し、24時間体制で情報収集・分析、対策の検討・決定、住民避難や被ばく医療などの指示を行います。また、原子力防災センターには、高度な通信設備や情報システムが整備されており、関係機関との間でリアルタイムな情報共有や指揮命令系統の統一を図ることができます。このように、原子力防災センターは、原子力災害発生時の対応拠点として極めて重要な役割を担っているのです。