
細胞死:アポトーシスとネクローシスの違い
- 細胞死とは私たちの体は、たくさんの小さな細胞が集まってできています。 この細胞は、常に新しいものが作られ、古いものが死んでいくことで、私たちの体は健康な状態を保っているのです。 この細胞の死を「細胞死」と呼びます。細胞死には、大きく分けて「アポトーシス」と「ネクローシス」の二つがあります。アポトーシスは、「プログラムされた細胞死」とも呼ばれ、 細胞が自ら死を選択する現象です。 古くなった細胞や、役割を終えた細胞、あるいは異常が生じた細胞などが、周囲の細胞に影響を与えないよう、自らを分解してきれいに消滅します。 例えば、オタマジャクシの尻尾が消えるのも、指の間の水かきがなくなるのも、アポトーシスによるものです。一方、ネクローシスは、病気や怪我などによって細胞が不慮の死を遂げる現象です。 細胞が壊れてその中身が周囲に漏れ出し、炎症を引き起こすことがあります。 例えば、火傷や打撲、毒物への曝露などによって細胞が死んでしまうのは、ネクローシスによるものです。このように、細胞死には、体を守るために積極的に行われるアポトーシスと、外的要因によって引き起こされるネクローシスがあります。 細胞死は、一見ネガティブな現象のように思えるかもしれませんが、 私たちの体を健康に保つ上で非常に重要な役割を担っているのです。