窒息

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救命時に役立つ知識:昏睡体位とは?

- 意識がない!そんな時に大切なこと事故や病気で突然意識を失って倒れている人を目の前にしたら、まずは落ち着いて行動することが大切です。呼吸ができているか、怪我をしているかなど、落ち着いて状況を確認しましょう。しかし、意識がない状態では、吐き気をもよおしたり、舌が喉に詰まったりしてしまい、呼吸が苦しくなる危険性があります。呼吸を確保し、窒息を防ぐためには、適切な体位を保たせることが重要です。意識がない人を安全な場所に移動させたら、頭を後ろに傾け、あごを持ち上げるようにして気道を確保します。この体位は『昏睡体位』と呼ばれ、舌根沈下による気道閉塞を防ぎ、呼吸を楽にする効果があります。昏睡体位は、意識がない人を横向きに寝かせ、下になった方の腕を上に伸ばし、上になった方の腕は胸の前で曲げて、その上に頭を乗せるようにします。そして、上になった方の足を軽く曲げておくと、体が安定しやすくなります。昏睡体位を保つことで、嘔吐物や唾液などが気管に入ってしまうことを防ぎ、窒息のリスクを減らすことができます。ただし、昏睡体位はあくまで応急処置です。意識がない状態を発見したら、すぐに救急車を呼ぶようにしましょう。
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命を守る!喉頭痙攣の対処法

- 喉頭痙攣とは喉頭痙攣とは、呼吸の際に空気が通る重要な器官である喉頭の周辺にある筋肉が、意図せず収縮してしまうことを指します。この筋肉の痙攣によって、空気の通り道が狭くなったり、完全に塞がったりしてしまうため、呼吸が困難になります。喉頭痙攣が起こると、まるで喉の奥に蓋をされたかのように感じ、息を吸うことが難しくなります。激しい苦しさを感じ、息をしようとすると「ヒューヒュー」といった音がする場合もあります。痙攣の程度や時間によって異なりますが、短時間であれば自然と治まることが多いです。しかし、症状が長く続くと、酸素不足に陥り、意識を失ったり、最悪の場合、命に関わる危険性も孕んでいます。喉頭痙攣の原因は様々ですが、アレルギー反応、タバコの煙や刺激物の吸入、胃食道逆流症などが挙げられます。また、精神的なストレスや緊張がきっかけとなることもあります。喉頭痙攣は、決して珍しい症状ではありません。日頃から予防を心がけ、もし発症した場合は適切な対応をとることが大切です。
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命を守る!気道異物への対処法

- 身近に潜む危険、気道異物私たちは日常生活の中で、食事をしたり遊んだりする際に、気道異物となる危険性のあるものに囲まれています。気道異物とは、誤って口に入れてしまった物が、空気の通り道である気管に詰まってしまうことを指します。食べ物をよく噛まずに飲み込んでしまったり、遊びに熱中するあまりおもちゃを口に入れてしまったりすることが原因で、食べ物のかけらや小さな玩具などが気道異物となることがあります。気管に異物が詰まると、呼吸困難に陥ったり、最悪の場合には窒息死に至るケースもあるため、決して軽視できない問題です。特に、小さな子供は体が小さく、大人のように咳をして異物を吐き出す力が弱い上、気道も狭いため、気道異物による事故のリスクがより高くなります。そのため、周囲の大人が注意深く見守り、子供が口に物を入れないように注意したり、食事中は落ち着いてよく噛んで食べるように指導するなど、予防に努めることが重要です。
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外傷性窒息: 圧迫による見えない脅威

事故と聞くと、自動車同士がぶつかる様子や、高いところから落ちてしまう様子を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。もちろん、交通事故や転倒は重大な事故です。しかし、事故には、火災や水難など、様々な種類があります。そして、これらの事故で忘れてはならないのが、事故による怪我や衝撃によって呼吸ができなくなってしまう「外傷性窒息」という危険です。外傷性窒息は、事故によって胸やお腹を強く圧迫されることで、肺に空気が入らなくなり、呼吸困難に陥る状態を指します。例えば、工場などで機械に挟まれたり、工事現場で足場が崩れて体の一部が挟まれたりすることで起こることがあります。また、階段で転倒して将棋倒しになったり、雪崩や土砂崩れに巻き込まれたりするなど、私たちの身近にも危険は潜んでいます。外傷性窒息は、一刻を争う危険な状態です。事故現場では、まず、周囲の安全を確保し、直ちに救急車を要請しましょう。そして、可能であれば、二次災害を防ぎながら、呼吸がしやすい体位を保つなどの応急処置を行うことが重要です。