
オートバイ事故に潜む危険!引き抜き損傷とは?
- 引き抜き損傷とは交通事故などで、腕が強い力で急に引っ張られることがあります。このような場合、体の中で何が起こるのでしょうか。実は、脊髄から出ている腕の神経が、根元から引き抜かれてしまう深刻な損傷が起こることがあるのです。これが「引き抜き損傷」です。脊髄から枝分かれする神経は、まるで植物の根のように、首から肩、腕、手へと伸びています。この神経の束は「腕神経叢」と呼ばれ、私たちの腕や手の動きや感覚を司る大切な役割を担っています。引き抜き損傷は、この腕神経叢の根元である神経根が、脊髄から引きちぎられるように損傷を受けてしまう状態です。損傷を受けた神経根の位置や、損傷の程度によって、腕や手に様々な症状が現れます。 例えば、腕や手の感覚がなくなる、力が入らなくなる、麻痺が残ってしまうなどです。引き抜き損傷は、後遺症が残る可能性が高い損傷です。そのため、交通事故に遭った際は、速やかに医療機関を受診し、適切な検査や治療を受けることが重要です。