相模トラフ

地震について

首都圏に潜む脅威:相模トラフ地震

- 相模トラフとは相模トラフとは、日本の太平洋側、関東地方の南の海底に深く長く続く溝のことです。その形が船底に似ていることから「トラフ」と名付けられました。トラフは英語で「舟状海盆」という意味です。相模トラフは、西側の伊豆半島石廊崎付近から、相模湾、房総半島沖を通り、東側の房総半島南東沖まで続いています。長さは約250km、深さは深いところで約1000mにもなります。この巨大な溝は、地球の表面を覆うプレートの動きによって作られました。地球の表面は、十数枚の巨大なプレートに分かれており、それぞれの方向にゆっくりと移動しています。相模トラフでは、海のプレートであるフィリピン海プレートが、陸のプレートである北アメリカプレートの下に沈み込んでいます。このプレートの動きが、地震や火山の噴火を引き起こす原因となります。相模トラフは、東側で日本海溝、伊豆・小笠原海溝とつながっています。これらの海溝もまた、プレートの沈み込みによってできた巨大な溝です。日本列島は、このように複数のプレートがぶつかり合う場所に位置しているため、地震や火山活動が活発な地域となっています。
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首都直下地震への備え:今できることから始めよう

- 首都直下地震とは?私たちが生活する首都圏の直下で発生する地震、それが首都直下地震です。いつ起きても不思議ではない、と耳にしたことがある方もいらっしゃるかもしれません。実は、私たちの足元には、複数のプレート境界や活断層が存在しています。プレート境界とは、地球の表面を覆う巨大な板状の岩盤、プレート同士がぶつかり合う場所のことです。そして活断層は、過去に地震を起こし、将来も活動する可能性のある断層のことです。これらの地下構造が複雑に絡み合い、首都圏ではいつ大きな地震が発生してもおかしくない状況なのです。過去には、1923年に関東大震災と呼ばれるマグニチュード7.9の巨大地震が発生し、甚大な被害をもたらしました。この地震も、相模トラフと呼ばれるプレート境界で発生したと考えられています。首都直下地震は、私たちにとって決して他人事ではありません。政府もその切迫性を強く認識し、様々な対策を講じています。しかし、被害を最小限に抑えるためには、私たち一人ひとりが日頃から防災意識を高め、地震への備えをしておくことが重要です。
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海底の溝、トラフ:地震との関係は?

深い海の底には、陸地と同じように山脈や谷が存在し、複雑な地形が広がっています。陸上で私たちが山や谷と呼ぶように、海底にも様々な起伏があります。その中でも、「トラフ」と呼ばれる地形は、ひときわ深い溝として知られています。トラフは、海底に細長く続く谷のような地形です。その形は、まるで海の底に巨大なナイフで切り込みを入れたかのようです。トラフの斜面は非常に急で、深く落ち込んでいます。そして、その深さは、場所によっては6000メートルを超えることもあります。これは、世界最高峰のエベレスト山を逆さにしても、まだその底に届かないほどの深さです。一体なぜ、このような深い溝が海底にできるのでしょうか?それは、地球の表面を覆うプレートの動きが大きく関わっています。トラフは、地球のプレート同士がぶつかり合い、一方がもう一方の下に沈み込む場所で形成されます。このプレートの動きは非常にゆっくりとしていますが、とてつもないエネルギーを生み出し、地震や火山活動を活発化させます。そのため、トラフ周辺では、地震や火山噴火が頻繁に発生することが知られています。また、トラフは、生物にとって過酷な環境である深海の中でも、独特の生態系が存在することで知られています。