災害対応

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組織横断の危機管理:ICSとは?

大規模な災害が発生すると、警察、消防、自治体、医療機関など、様々な組織が対応にあたり、それぞれが活動するため、全体の連携が難しく、混乱が生じやすい状況に陥ります。情報共有がスムーズに行われず、指揮系統が不明確になることで、初動対応の遅れや、現場での活動の重複、物資の不足など、非効率な活動につながる可能性があります。このような問題を防ぎ、災害時に迅速かつ的確な対応を行い、被害を最小限に抑えるためには、関係機関が共通の認識のもと、協力して活動することが重要です。そこで、組織や機関の壁を越えて、情報共有や意思決定をスムーズに行い、効果的な連携体制を構築するためのシステムとして、ICSという考え方が生まれました。ICSは、役割分担を明確化し、情報の一元化を図ることで、組織全体の連携を強化し、効率的な災害対応を実現します。
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惨事ストレスと向き合うということ

- 惨事ストレスとは地震や火災、事故といった予想もしなかった災難は、私たちの日常で起こる可能性があります。このような出来事を経験すると、心に深い傷を負い、様々な症状に悩まされることがあります。これが、惨事ストレスと呼ばれるものです。惨事ストレスは、直接被害を受けた人にだけ起こるものではありません。怪我をした人や亡くなった人の家族、友人、そして、救助活動に携わった人なども、同様に強いストレスを感じることがあります。また、ニュースやSNSで惨事の様子を繰り返し目にすることでも、心が不安定になり、ストレスを抱えてしまうことがあります。惨事ストレスは、決して特別な人がなるものではなく、誰にでも起こりうる自然な反応です。ですから、もしあなたが惨事ストレスに苦しんでいるなら、自分を責める必要は全くありません。大切なのは、一人で抱え込まずに、周りの人に相談したり、専門機関に助けを求めることです。家族や友人、職場の同僚など、信頼できる人に今の気持ちを打ち明けてみましょう。また、医療機関や相談窓口なども、あなたの力になってくれるでしょう。惨事ストレスから回復するには、時間が必要です。焦らず、ゆっくりと、ご自身のペースで心の傷を癒やしていきましょう。