
圧挫症候群:長時間の圧迫がもたらす危険
- 圧挫症候群とは圧挫症候群は、地震などの災害時や事故に遭った際に、長時間、体の一部、特に腕や脚が重みで押しつぶされることで発症する危険な状態です。例えば、地震で倒壊した家屋や家具の下敷きになったり、交通事故で車に長時間挟まれたりすることで、この圧迫が発生します。長時間圧迫されると、筋肉組織が損傷し、体内に有害な物質が流れ出すことがあります。そして、その有害物質が血液中に流れ込むことで、心臓や腎臓などの臓器に悪影響を及ぼし、様々な合併症を引き起こす可能性があります。具体的な症状としては、腫れや痛み、感覚麻痺、壊死などが挙げられます。また、筋肉が壊死すると、ミオグロビンという毒性のある物質が血液中に流れ出し、急性腎不全を引き起こす可能性もあります。さらに、重症化すると、ショック状態に陥り、死に至るケースもあります。圧挫症候群は、発症後の迅速な処置が重要となります。そのため、日頃から防災意識を高め、適切な行動をとれるようにしておくことが大切です。