潮位

水害について

防災の要!検潮所の役割と重要性

- 検潮所とは海岸線を見ると、陸から海に向かって細長く伸びた不思議な構造物を見かけることがあります。これは一体何のためにあるのでしょうか? 実はこれ、海の満ち引きや波の高さを測るための施設「検潮所」と呼ばれるものです。検潮所は、文字通り潮の満ち引きを「検」査する「所」という意味で、海岸線近くに設置されています。波の影響を受けにくいよう、頑丈な構造で足場が海の上まで伸びているのが特徴です。では、具体的にどのようにして海の高さの変化を測っているのでしょうか? 検潮所には、「検潮井戸」と呼ばれる円筒状の井戸が設置されており、この井戸を通して海水を取り込み、その水面の変化を計測することで潮位を測っています。井戸の底には小さな穴が開いており、常に一定量の海水が出入りすることで、波の影響を受けにくく設計されています。検潮所では、24時間体制で潮位の変化を観測し、そのデータを気象庁などに送信しています。集められたデータは、様々な用途に活用されています。例えば、船舶の安全航行に必要な潮位の予測、高潮による災害発生時の警戒情報の発表、海図の作成などに役立てられています。さらに近年では、地球温暖化による海面上昇の監視にも検潮所のデータが活用されています。検潮所は、私たちの生活と安全を守る上で、重要な役割を担っていると言えるでしょう。
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防災の基礎!験潮場の役割と重要性

- 験潮場ってどんな施設?験潮場は、海岸に設置された施設で、海の身長計のように、常に海面の高さの変化を記録しています。波の影響を受けずに正確に潮位を測るために、海中に設置された井戸(検潮井戸)と、その中に浮かべたフロート、そしてフロートの動きを記録する計器からできています。験潮場は、国土地理院によって管理され、基準となる海面からの高さを測定することで、潮位の状況を把握します。このデータは、海図の作成や船舶の安全航行、高潮や津波などの災害予測に役立てられています。また、近年では、地球温暖化による海面上昇の監視にも重要な役割を担っています。験潮場は、私たちの生活と安全を守る上で欠かせない施設と言えるでしょう。
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高潮への備え:命を守るために

- 高潮とは高潮は、台風や発達した低気圧に伴って海面が異常に上昇する現象で、沿岸部に甚大な被害をもたらすことがあります。高潮は、「風津波」と呼ばれることもありますが、津波とは発生の仕組が異なります。台風や低気圧の中心付近では、気圧が非常に低くなっています。この低い気圧は大気中の空気を海面から吸い上げる力が働き、海面を上昇させます。これが高潮の第一の要因です。さらに、台風や低気圧に伴う強風は、海水を海岸に向かって吹き寄せます。この時、風の力が長時間海面に作用し続けることで、海水は海岸に積み上げられるようにさらに上昇し、高潮は増幅されます。高潮の危険性は、満潮時と重なると被害がさらに大きくなるという点にあります。満潮時は通常よりも海面が高い状態ですが、そこに高潮が重なることで、より広範囲にわたって浸水被害が発生する可能性が高まります。また、川の河口付近では、高潮によって海水が逆流することで、河川が氾濫する危険性も高まります。高潮は、発生予測が難しい自然現象の一つですが、気象庁は高潮に関する情報を提供しています。台風や低気圧が接近する際には、これらの情報に注意し、早めの避難を心がけることが重要です。