溶岩

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意外と知らない溶岩ドームの脅威

- 溶岩ドームとは溶岩ドームは、火山活動によって生まれる、特徴的な地形の一つです。火山の噴火口から、粘り気の強い溶岩がゆっくりと押し出されると、その場に留まって冷え固まります。そして、まるで熱いお餅が噴火口の上に積み重なるように、ドーム状の地形を形成していくのです。これが「溶岩ドーム」と呼ばれるもので、別名「溶岩円頂丘」とも呼ばれます。溶岩ドームは、その形から、一見静かで安定した存在のように思えるかもしれません。しかし、実際には内部に高温の溶岩を保持しているため、決して安全とはいえません。火山活動が活発化すると、様々な現象を引き起こす可能性を秘めているのです。例えば、溶岩ドーム内部の圧力が高まると、爆発的な噴火を引き起こしたり、崩落して火砕流や地すべりを発生させることがあります。また、溶岩ドームの成長に伴って、その周辺では地形の変化や亀裂が生じ、新たな噴火口が開く可能性もあります。このように、溶岩ドームは、その美しい外観とは裏腹に、火山活動の潜在的な危険性を秘めた存在と言えるでしょう。
水害について

火山噴火の脅威:溶岩流の破壊力

- 火山の噴火と溶岩火山は地球の奥深くで燃え盛るエネルギーを地上に放出する、言わば地球の呼吸口のようなものです。その噴火は、私たち人間に、自然への畏怖の念と、同時に生命への脅威を与える存在でもあります。火山噴火に伴い、様々な現象が引き起こされますが、その中でも特に目を引くのが、高温の溶岩が斜面を流れ落ちる「溶岩流」です。溶岩流は、地下深くで生成されたマグマが、火山の噴火口や、地震などによってできた地殻の裂け目から地上に流れ出たものです。マグマは地下深くにある時は、高温高圧の状態に置かれているため、溶けた岩石やガスが混ざり合った液体のような状態です。しかし、ひとたび地上に流れ出すと、圧力が下がるため、マグマに含まれていたガスが泡のように出て行き、冷え固まり始めます。この状態のマグマを「溶岩」と呼びます。溶岩の温度は、その成分や、流れ出た時点での温度によって異なりますが、低いものでも摂氏数百℃、高いものになると摂氏1000℃を超えることもあり、あらゆるものを焼き尽くすほどの威力を持っています。