
旅行者のための予防策:黄熱とは
黄熱は、主にアフリカや南アメリカの暖かい地域で流行する、ウイルスが原因となる感染症です。人から人へとうつることはなく、蚊がウイルスを媒介して感染します。感染すると、高熱が出たり、頭が痛くなったり、体がだるくなったりします。吐き気や嘔吐の症状が出ることもあります。多くの場合、これらの症状は数日で軽快します。しかし、症状が重くなることもあり、その場合は、皮膚や目が黄色くなる黄疸、腹痛、出血傾向などがみられます。重症化すると、肝臓や腎臓など、体の大切な器官が機能しなくなり、命に関わることもあります。かつては、黄熱は大変恐れられており、特に船で旅をする人にとって大きな脅威でした。現代では、ワクチンによって黄熱を予防することができるため、流行地域へ渡航する際には、事前にワクチン接種を受けることが重要です。また、蚊に刺されないように、長袖長ズボンを着用したり、虫よけ剤を使用したりするなど、対策をしっかり行いましょう。