
竜巻から身を守る!
- 竜巻の発生メカニズム竜巻は、積乱雲と呼ばれる、空高くまで発達した巨大な雲の中で生まれます。この雲の中では、暖かく湿った空気が上昇する上昇気流と、冷たく乾燥した空気が下降する下降気流が、まるで綱引きのように激しくぶつかり合っています。 このせめぎ合いの中で、空気の渦が生じ始めます。はじめは雲の中で回転しているだけの空気の渦ですが、上昇気流によってさらに勢いを増し、まるでフィギュアスケーターが腕を縮めて回転速度を上げるように、渦は細く速く回転を続けます。そして、ついにこの回転する空気の渦が、雲の底から漏斗状に地面に向かって伸び、地表に達したものが竜巻です。竜巻は、その形状から「漏斗雲」と呼ばれることもありますが、実際には空気中の塵や水滴が目に見えるようになっているため、柱状に見えることもあります。竜巻の発生には、強い上昇気流と大気の不安定さだけでなく、地上付近の風向や風速が急に変化する現象も深く関わっています。このような複雑な気象条件が重なり合って、初めて竜巻は発生するのです。