
知っておきたい呼吸の危険:死腔様効果とは?
私たちは、生きていくために絶えず呼吸をしています。息を吸うことで体の中に酸素を取り込み、息を吐くことで体の中に溜まった二酸化炭素を排出しています。この一連の呼吸運動によって、体の中と外の空気の間でガス交換が行われ、生命活動に必要な酸素が体の隅々まで届けられているのです。しかし、病気や怪我など、様々な原因によってこのガス交換がうまくいかなくなることがあります。これを呼吸不全と呼びます。呼吸不全になると、体の中に十分な酸素を取り込めなくなり、同時に二酸化炭素をうまく排出できなくなります。その結果、息苦しさを感じたり、意識がもうろうとしたりするなど、様々な症状が現れます。呼吸不全を引き起こす原因は、肺炎や気管支喘息などの呼吸器疾患だけでなく、心臓病や糖尿病、また、事故による怪我など多岐に渡ります。原因が何であれ、呼吸不全は命に関わることもあるため、迅速な診断と適切な治療が必要となります。日頃から、呼吸器の健康に気を配り、呼吸不全の予防に努めることが大切です。