
命を救うAED:電気ショックで心臓を蘇生
電気ショックは、まるで眠ってしまった心臓を揺り起こすように、電気の力で心臓を再び動かすための処置です。人間の心臓は、体中に血液を送り出すポンプのような役割を担っており、規則正しいリズムを刻んで収縮と拡張を繰り返しています。しかし、病気や事故など、様々な原因によってこのリズムが乱れてしまうことがあります。心臓が本来のリズムを失い、震えるようにけいれんを起こしてしまう状態を心室細動と呼びます。心室細動が起こると、心臓は血液をうまく送り出すことができなくなり、命に関わる危険な状態に陥ります。この心室細動を止め、心臓の動きを正常なリズムに戻すために用いられるのが電気ショックです。電気ショックによって心臓に電気刺激を与えることで、乱れた電気信号をリセットし、心臓が再び正常なリズムで動き出すように促します。