
気づかぬ脅威:不顕性感染と感染拡大
私たちは普段、風邪をひいたり、インフルエンザにかかったりすると、熱が出たり、咳が出たりといった症状に悩まされます。しかし、世の中には、体の中に病気の原因となるものが入り込んでいるにもかかわらず、まるで健康な時と同じように過ごせる場合があります。このような状態を「不顕性感染」と呼びます。一見すると、全く病気にかかっていないように見えるため、自分が感染していることに気づくことなく、普段通りの生活を送ることになります。例えば、ある人が不顕性感染によって風邪のウイルスを持っているとします。この人は、自分が風邪のウイルスを持っていることに全く気づいていません。そして、咳やくしゃみを手で押さえなかったり、周りの人と近づきすぎたりしてしまうかもしれません。このように、不顕性感染は、感染した本人が気づかないうちに、周りの人に病気を広げてしまう可能性があるという点で、注意が必要です。特に、高齢者や病気で免疫力が低下している人にとっては、不顕性感染であっても、重症化するリスクがあります。私たちは、自分自身が感染源にならないように、普段から予防を心がけることが重要です。具体的には、こまめな手洗いやうがい、マスクの着用、適切な換気など、基本的な感染対策を徹底することが大切です。