
低心拍出量症候群:命に関わる心臓の緊急事態
- 低心拍出量症候群とは心臓は、まるで体中に血液という大切な荷物を届ける働き者のポンプです。しかし、このポンプの働きが弱くなってしまい、十分な血液を送り出せなくなることがあります。これが低心拍出量症候群と呼ばれる病気です。健康な状態であれば、心臓は力強く収縮し、全身に血液を送り出しています。しかし、心臓の手術後や心筋梗塞、心肺蘇生後など、心臓に大きな負担がかかった場合、このポンプ機能が低下してしまうことがあります。血液は、酸素や栄養を体の隅々まで運ぶ、いわば宅配便のような役割を担っています。しかし、低心拍出量症候群になると、この宅配便の数が減ってしまい、体全体に行き渡らなくなってしまいます。結果として、息切れやだるさ、めまい、意識障害などが現れ、重症になると命に関わる危険性も出てきます。低心拍出量症候群は、心臓からのSOSサインです。早期発見と適切な治療が非常に重要となります。