心嚢気腫

けが人へ医療

緊急事態!心嚢気腫とは?

- 心臓を圧迫する危険な状態、心嚢気腫とは?心臓は、私たちの体全体に血液を送るために休むことなく動き続けている重要な臓器です。この大切な心臓は、「心嚢」と呼ばれる薄い袋状の組織に包まれています。通常、この心嚢の中には少量の液体があり、心臓がスムーズに動くための潤滑油の役割を果たしています。しかし、何らかの原因でこの心嚢の中に空気が入り込んでしまうことがあります。これが「心嚢気腫」と呼ばれる状態です。心嚢気腫になると、心臓を取り巻く空間の圧力が異常に高まります。この圧力は、まるで心臓を風船のように外側から締め付けるように作用し、心臓の動きを阻害してしまいます。その結果、心臓は十分な量の血液を送り出すことができなくなり、息切れや胸の痛み、意識障害などの深刻な症状が現れることがあります。心嚢気腫を引き起こす原因は様々です。例えば、肺に穴が開いてしまう気胸や、胸部に強い衝撃を受ける外傷、心臓自身に穴が開いてしまう心破裂などが挙げられます。また、細菌やウイルスによる感染症が原因となる場合もあります。心嚢気腫は命に関わる危険性もあるため、早期発見と適切な治療が非常に重要です。もしも、息苦しさや胸の痛み、脈の乱れなど、普段と異なる症状を感じたら、速やかに医療機関を受診するようにしましょう。早期発見と適切な治療によって、心臓への負担を軽減し、健康な状態を取り戻せる可能性が高まります。