徐脈

けが人へ医療

知っておきたい神経性ショック:原因と症状、治療法まで

- 神経性ショックとは神経性ショックは、背骨の上部、特に胸椎の上の方にある脊髄が損傷されることで起こる深刻な状態です。交通事故や高いところからの落下など、体に強い衝撃が加わると脊髄が傷つき、神経の働きが乱れてしまいます。この神経の乱れが体に大きな影響を与えます。通常、血管は心臓から送り出される血液の量や流れを調整して、血圧を一定に保っています。しかし、神経性ショックの場合、この血管の調整機能がうまく働かなくなり、血管が広がりすぎてしまいます。すると、血液が体の中心から末梢へと過剰に流れ込み、心臓に戻る血液量が減少し、血圧が急激に低下してしまうのです。出血を伴わないにもかかわらずショック状態となるため、医療従事者であっても、初期の診断が難しい場合があります。迅速な診断と適切な治療が救命に不可欠です。
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一時的ペーシング:緊急時の心臓のペースメーカー

- 一時的ペーシングとは心臓は、規則正しいリズムを刻んで血液を全身に送り出す、人間の体にとって非常に重要な臓器です。しかし、様々な原因によって、このリズムが乱れてしまうことがあります。心臓の鼓動が遅くなりすぎる状態を「徐脈」といい、放置すると、めまいやふらつき、意識消失、最悪の場合は心停止に至ることもあります。このような徐脈の状態に対して、心臓に電気的な刺激を与えて、正常なリズムに戻すための緊急処置が、「一時的ペーシング」です。一時的ペーシングは、主に、洞不全症候群や房室ブロックといった、心臓の電気信号の伝達に異常をきたす病気によって引き起こされる徐脈に対して行われます。一時的ペーシングには、体外式と経静脈式の二つの方法があります。体外式は、胸部に電極を貼り付けて、外部から電気刺激を与える方法で、救急現場などでよく用いられます。一方、経静脈式は、静脈からカテーテルと呼ばれる細い管を挿入し、心臓内部に電極を留置して電気刺激を与える方法で、より精密な治療が必要な場合に選択されます。一時的ペーシングは、徐脈による症状を改善し、生命を維持するために非常に重要な役割を果たします。