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めまいと失神にご用心! アダムス・ストークス症候群とは

私たちの体にとって、心臓は休むことなく全身に血液を送る重要な役割を担っています。この心臓の動き、つまり拍動のリズムが乱れると、様々な体の不調につながることがあります。その一つに「アダムス・ストークス症候群」と呼ばれる病気があります。アダムス・ストークス症候群は、心臓の拍動リズムが乱れることで発症します。心臓は、規則正しいリズムを刻むことで、全身に血液を送り出すポンプのような働きをしています。しかし、このリズムが乱れると、血液を送り出す力が弱まり、十分な血液が全身に行き渡らなくなることがあります。特に、脳は酸素を多く必要とする器官であるため、血液の流れが悪くなると、酸素不足に陥りやすい状態になります。アダムス・ストークス症候群では、一時的に脳への血流が不足することで、めまいやふらつき、意識が薄れる、といった症状が現れます。重症の場合には、意識を失ってしまうこともあります。このように、アダムス・ストークス症候群は、心臓のリズムの乱れが、脳へと影響を及ぼすことで引き起こされる病気です。
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知っておきたい迷走神経反射:過剰な防衛反応にご用心

- 迷走神経反射とは私たちの体には、自らを守るための巧妙な仕組みが備わっています。迷走神経反射もその一つで、外部からの強い刺激に対して、体がとっさに反応する現象です。迷走神経反射は、激しい痛みを感じた時や、精神的に大きなストレスを受けた時などに起こりやすくなります。また、トイレで強くいきんだり、咳が止まらなかったりする場合にも、体が反応して現れることがあります。これらの刺激は、迷走神経と呼ばれる、体中に張り巡らされた神経を通じて脳に伝えられます。迷走神経は、まるで体の隅々まで情報を届ける電線のような役割を果たしています。脳は、迷走神経から届いた情報をもとに、状況を判断し、体に指示を出します。例えば、危険を感じて強いストレスにさらされた時、脳は体への負担を減らすために、心臓の働きを一時的に弱めたり、血管を広げて血圧を下げたりします。その結果、脈が遅くなったり、意識がぼーっとしたり、場合によっては失神してしまうこともあります。このように、迷走神経反射は、過剰なストレスから体を守るための、いわば緊急回避システムのようなものと言えるでしょう。ただし、頻繁に起こる場合は、何らかの病気が隠されている可能性もあります。気になる症状がある場合は、自己判断せずに、医療機関を受診するようにしてください。
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身近に潜む失神とその対処法

- 失神とは何か失神とは、一時的に意識を失ってしまい、それに伴い身体が支えられずに倒れてしまうことを指します。まるで電気が消えたように、突然意識がなくなってしまうため、周囲の人にとっては驚き、大変な事態に思えるかもしれません。失神は、脳への血液供給が一時的に減少することが主な原因です。 脳は、私たちの身体の司令塔として、常にたくさんの酸素と栄養を必要としています。しかし、様々な理由で脳への血流が滞ってしまうと、脳は正常に機能することができなくなり、意識を失ってしまうのです。多くは短時間で自然に回復します。多くの場合、数秒から数分で意識は回復し、その後は普段通りの生活に戻ることができます。ただし、失神する直前にめまいやふらつきを感じることがあります。大切なことは、失神の原因を正しく理解し、適切な対処法を知っておくことです。 そうすることで、もしもの時にも落ち着いて行動できるようになり、自分自身の安全はもちろんのこと、周囲の人たちにも適切な対応をすることができます。
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知らないと危険!頸動脈洞症候群とは?

- 頸動脈洞症候群とは何か首の両側には、心臓から脳へ血液を送る太い血管である頸動脈が通っています。この頸動脈の分岐点付近には、頸動脈洞と呼ばれる重要な場所があります。頸動脈洞は、血管内の圧力を感知するセンサーの役割を担っており、血圧の調整に深く関わっています。通常、血圧が上昇すると、頸動脈洞にあるセンサーがこの変化を感知し、脳に信号を送ります。すると、脳からの指令で心臓の動きが抑制され、血圧は正常な範囲に保たれます。しかし、頸動脈洞症候群では、この頸動脈洞が過敏になってしまい、少しの刺激や圧迫でも過剰に反応してしまう状態です。例えば、ネクタイをきつく締めたり、髭を剃ったり、激しい運動をしたりすることで頸動脈洞が刺激されると、めまいやふらつき、冷や汗、吐き気などの症状が現きます。さらに、症状が進むと、意識を失ってしまうこともあります。このような症状が現れた場合、速やかに医療機関を受診する必要があります。