外国人犯罪

犯罪について

減り続ける犯罪件数と変化する犯罪傾向

- 検挙件数の推移検挙件数とは、警察などが犯罪者を捕まえ、事件を解決した件数を指します。この数字は、社会の治安状況を測る上で一つの指標として用いられてきました。近年、検挙件数は減少傾向にあり、例えば2008年の刑法犯の検挙件数は128万8,720件でした。一昔前と比較すると、犯罪が減っているように思えるかもしれません。しかし、検挙件数の減少=犯罪の減少、と安易に結論づけることはできません。なぜなら、検挙件数は様々な要因によって変動するからです。まず、犯罪を未然に防ぐための取り組みが進んでいることが挙げられます。地域住民による防犯パトロールの強化や、防犯カメラの設置などにより、犯罪の抑止効果が高まっている可能性があります。また、学校教育の場においても、法律や道徳に関する教育が充実し、犯罪に対する意識が高まっていることも考えられます。さらに、犯罪捜査の高度化も影響していると考えられています。科学捜査技術の進歩により、わずかな証拠から犯人を特定することができるようになりました。また、インターネットや携帯電話などの通信技術の発達により、犯罪捜査の範囲は格段に広がっています。このように、検挙件数の減少には、犯罪の減少以外にも、様々な要因が考えられます。検挙件数だけを見るのではなく、これらの要因を総合的に判断し、多角的な視点から社会の治安状況を分析していくことが重要です。
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検挙人員減少の背景を探る

- 検挙人員とは検挙人員とは、警察などの捜査機関が、犯罪の疑いで捜査を行い、その事件に関与していると判断して検挙した人の数を指します。この数字は、社会全体の治安状況や犯罪の傾向を把握するための重要な指標の一つとして用いられています。検挙人員が多い場合、一見すると多くの犯罪が摘発されていると捉えがちですが、必ずしも犯罪そのものが増加しているとは限りません。検挙人員の増減には、警察による取り締まり活動の強化や、新たな犯罪捜査手法の導入、あるいは法律改正による罰則強化など、様々な要因が考えられます。例えば、警察が特定の種類の犯罪に力を入れて取り締まりを実施した場合、その種類の犯罪の検挙人員は増加する可能性があります。また、防犯カメラの普及やDNA鑑定技術の進歩などにより、以前は解決が難しかった事件が解決できるようになり、検挙人員が増加することもあります。さらに、法律が改正されて刑罰が重くなった場合、検挙基準が厳格化して、軽微な違反行為でも検挙されるケースが増える可能性もあります。このように、検挙人員は様々な要因によって変動するため、その数字だけを見て短絡的に犯罪の増加と結びつけることはできません。検挙人員の推移を分析する際には、社会状況や警察の活動状況、法律の改正など、様々な要素を考慮する必要があります。
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急増する乗り物盗難から愛車を守る!

近年、自動車、オートバイ、自転車といった大切な乗り物を狙った盗難事件が増加の一途を辿っており、社会問題となっています。特に、近年増加している来日外国人による犯行が目立ち、集団で組織的に犯行を行うケースも少なくありません。警察庁の発表によると、令和4年の自動車盗難事件は6,000件近くにものぼり、その手口もますます巧妙化しています。犯行の手口としては、従来からある窓ガラスを割って車内に侵入する方法に加え、特殊な装置を使って鍵の情報を盗み出すといった高度な方法も増加しています。また、盗難された乗り物は部品を転売したり、海外へ持ち出されたりするケースが多く、被害の recovery が難しい状況です。このような状況を受け、警察は警戒を強めており、パトロールの強化や防犯カメラの設置を進めています。また、国民一人ひとりが防犯意識を高め、ハンドルロックやセキュリティシステムの導入など、自衛策を講じることが重要です。乗り物は生活に欠かせないものであり、被害に遭わないよう、防犯対策を徹底しましょう。
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盗難車の温床? 『ヤード』の実態

自動車を解体する場所を指す「ヤード」は、元々は、役目を終えた車や事故などで損傷した車を解体し、まだ使える部品を取り出して再利用したり、鉄やアルミなどの資源をリサイクルしたりする、合法的な事業者の作業場を指す言葉でした。国内で不要になった車を解体し、海外で必要とされる部品を輸出するなど、自動車のリサイクルや資源の有効活用において重要な役割を担っています。しかし近年、このヤードが本来の目的とは異なる形で利用されるケースが増えてきています。 「車を解体する」という側面が悪用され、盗難車の解体場所としてヤードが利用されるケースが増加しているのです。盗まれた車はヤードで部品に解体され、足取りをくらまされてしまいます。中には、盗難車を解体した部品を海外へ不正に輸出したり、別の車に組み込んで転売したりするなど、組織的な犯罪に関わっているケースも見られます。このような違法な行為を取り締まるため、警察はヤードへの監視を強化しています。また、自動車の所有者も、自分の車が犯罪に巻き込まれないよう、防犯対策を徹底する必要があります。