基礎疾患

感染症から守る

知っていますか?易感染性患者とそのリスク

- 易感染性患者とは?易感染性患者とは、病気や治療の影響で、体に備わっている病原体から身を守る「免疫」の働きが弱くなってしまった人のことを指します。 健康な人であれば、通常は感染症を引き起こすことのないような、例えば、ありふれた細菌やウイルスに対しても、易感染性患者は感染しやすく、重症化しやすい状態にあります。私たちが日々生活する環境には、目には見えないたくさんの病原体が存在しています。健康な状態であれば、体内には「免疫」というシステムが備わっており、これらの病原体が体内に侵入してきたとしても、撃退したり、症状を抑えたりすることができます。 しかし、易感染性患者では、この免疫システムがうまく働かないため、健康な人であれば感染しないような弱い病原体にも感染しやすくなってしまうのです。例えば、誰もが一度は経験する風邪ひとつとっても、健康な人であれば数日で自然に治癒しますが、易感染性患者では肺炎などの重い合併症を引き起こし、入院が必要となるケースも少なくありません。 また、健康な人では発症のリスクが低い、普段は人に感染しないような、土壌などにいる細菌や、特定の地域にしかいないウイルスなどによっても、易感染性患者は感染症を引き起こしてしまう可能性があります。このように、易感染性患者は、私たちが普段生活する上で、常に感染症のリスクと隣り合わせに生きていると言えるでしょう。