地溝帯

地震について

日本列島を分断?フォッサマグナの謎

- フォッサマグナとは日本列島の中央部、本州を南北に縦断するように、巨大な溝が走っています。これが「フォッサマグナ」と呼ばれる地溝帯です。その範囲は、北は長野県北部から南は静岡県にまで及び、糸魚川静岡構造線と呼ばれる大きな断層がその西側の境界線となっています。東側の境界線ははっきりとは決まっていませんが、新潟県糸魚川市から静岡県静岡市にかけての線と、千葉県銚子市から神奈川県平塚市にかけての線が考えられています。フォッサマグナは、幅が約100kmにも及ぶ広大な溝であり、その成り立ちには、日本列島が形成された過程が深く関わっています。はるか昔、大陸の東の端にあった日本列島は、プレートの動きによって徐々に現在の位置へと移動してきました。その過程で、大陸から引き裂かれた断層や、海底に堆積した地層が隆起し、複雑な地殻変動を経て、現在のフォッサマグナの地形が形成されたと考えられています。フォッサマグナは、日本列島の成り立ちを物語る重要な地質学的構造であると同時に、地震活動とも密接な関係があります。フォッサマグナ周辺は、プレートの境界に位置するため、地殻変動が活発で、地震が多い地域として知られています。過去の大きな地震の多くも、このフォッサマグナ周辺で発生しており、地震のメカニズムを解明する上でも重要な研究対象となっています。